【調査報道】子どもの「学校行きたくない」発言アンケート結果(3):お子さんが学校に行きたくない理由を話した状況を教えてください
ウェブメディア不登校オンラインでは、「子どもの『学校に行きたくない』という声」と「その後の状況」「親の対応」について、リアルなお声をお聞きするアンケートを実施し、102名から回答をいただきました(アンケート結果の総合的な紹介・分析記事はこちら)。
本記事では、その中でも特に「お子さんが学校に行きたくない理由を話した状況を教えてください」という設問に寄せられた声の一部を紹介します(漢字かなづかいや句読点などは、不登校オンライン編集部が編集した部分があります)。
正解のない子育ての中で、今できる最善を探し、親子で希望の光を見つけるための参考にしてください。
1.お子さんが学校に行きたくない理由を話した状況を教えてください
何日か休み始めたから理由を尋ねた。
雑談からなぜ行きたくないか、今何がつらいか聞き出した。
何年か後に、完全に不登校になってから、自宅で教えてくれた。
入浴中、何気なく話してくれた。こちらから問いかけはしなかった。
小学校5年になって、小1のときを急に思い出して理由を話し始めました。
少し落ち着いた頃、親が理由を聞いた。不登校を親が仕方ないと容認した。
朝起きられず、学校に行けない日が続いたが、少し起きられるようになったとき。
学校を休ませた日、リビングで泣く子どものそばにいたときや、早退した日の迎えの車中で。
完全不登校になって2年ほど経った頃、なんか親子で会話しているときにボソッと教えてくれた。
トラブルがあった日の夜に嫌なことがあったと話してくれ、翌朝「行きたくない」と言い欠席しました。
何気ない日常の中で、一緒にゲームや遊びをしている最中にあとき時こんな気持ちでいたなど話してくれました。
理由がわからないなら対処もできないと本人に伝えたら、本心かどうかはわからないが断片的に嫌だと思うことを言った。
いろいろなことがありすぎて、詳しく思い出せないのですが、二人でお風呂に入っているとき、ぽつぽつと話してくれた気がします。
五月雨後に不登校になりました。半年ほど経って落ち着き始めた頃、就寝前の布団の中でぽつりぽつり話し始めました。言葉にならないことは絵にイメージを描くようになりました。
朝腹痛を訴えるようになり、休みがちになりました。そのときは聞いても「お腹痛いから」で答えてくれずでした。無理に行かせるのはやめて、家を快適にして、しばらくしてから、夜一緒に寝てるときに話してくれました。
5年以上前の話なので忘れてきてしまいましたが、入学当時から登校しぶりがあり、小2のコロナ禍の休み明けから休みがちになり、いろんな理由を言ってましたがどれかがホントなのかわからなかったが、その度に、担任に伝えていた。
日曜日の夜に「休みが終わっちゃう」と泣くようになり、続けて「学校に行きたくない」と言うことが、小3の4月すぐから2回ぐらいあった。はじめは話さなかったが、あまりに泣くので2回目のときに改めて聞くと理由を話してくれた。
理由を話す、というより健康面が不登校のきっかけです。通常登校できていた頃から、給食の時間に苦手意識を持っていました。匂いや音が気になるとのことでした。4年生から体調不良で休みがちに。給食が食べられなくなり体力が保たないことで徐々に登校頻度が減り、今は摂食障害の診断を受けました。本人も、自分に体力がない、みんなについていけない事に不安を感じており完全に不登校です。
初めは「怖い」ということだけは言ってました。結局1年生の2学期まではそこそこ通って、学校生活を一通り経験したあと、1年生三学期〜2年生終わりは週1〜2回短時間登校のみ、3年生から完全不登校です。その都度も何がイヤかと言っていたことはあったものの、完全不登校になって半年以上経ってから振り返って何がどう嫌だったかという話を落ち着いて語れるようになりました。まともに通ってたのは半年ちょっとだけですが、十分過ぎるほど本人にとって嫌なことばかりだったようです。今は不登校を誇りに思ってるぐらいなので「学校あるある」と言って思い出したことをネタにして話してます。
子どもは、行きたくない理由を最初からハッキリと自分で自覚しているわけではありませんでした。理由は一つではありませんでしたし。休んで家で過ごしてる間にいろんなことを聴きました。そして、わかったことを担任に報告したり、逆に情報を得てまたそれを子どもに伝えて、さらに話してもらったりと、何往復かしてるうちに、少しずつ理由がわかっていきましたが、正直本当に理由がわかったのは最初に休み始めてから1年以上経っていました。その間、行けるようになったり、また休んだりを何度か繰り返し、キズキに入塾したりして、最後に休んだときはキズキの教務の方に聴き取ってもらって、やっと理由がハッキリとわかりました。
回答者ペンネーム:JJ、JKの母、mimi、snow、おはぎ、かぼちゃ、ごくらく、ことり、さくら、さこちん、にんにん、まぁ、マツア、まる、ミ。、みかん、ムギ、やまた、ロータス、迷える母さん
2.キズキ共育塾不登校相談員・伊藤真依のコメント
今回のアンケートでは、下記のように日常のリラックスしたタイミングでお子さんが口を開いてくれたケースが複数あることを確認しました。
家を快適にして、しばらくしてから話してくれた
夜一緒に寝てるときに話してくれた
お風呂でふと話してくれた
原因を無理に引き出そうとするのではなく、お子さんが話したいと思ってくれた時にいつでも受け止められるよう、キャッチャーミットを開いて待っているような状態にしておくのが大切なのだと改めて感じました。
余談ではありますが、キズキ共育塾で不登校相談員として活動している私も、高校生のときに不登校を経験したひとりです。
不登校当時からもう10年が経ちましたが、実は今日に至るまで、「学校に行きたくなかった本当の理由」を両親にちゃんと話したことがありません。
大好きだからこそ、親には話せなかったというのが本音です。
だから、「本心をなかなか話してくれないのは親の信頼が足らないからだ」とは思わないでほしいです。
関係が近いゆえに話しにくいことがあるのは普通です。
それを経験したから、話を聞ける第三者になりたいと思い、不登校相談員になりました。
なかなかお子さんの本音が分からず苦戦しているという場合は、ぜひ気軽に私たちキズキや外部の相談機関を頼ってください。
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