2人のわが子が不登校「なぜ学校へ行かないの?」と母がたずねない理由
2人のわが子が不登校だという武山理恵さんは「なぜ学校へ行かないの?」とわが子に言ったことがないと言います。その理由とは何か。自身、不登校経験者であり、現在は支援者でもある武山理恵さんにお話をうかがいました(※写真は武山理恵さん)。
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――武山さんは不登校経験者とうかがいました。
中学2年生の秋に学校へ行かなくなりました。3つの小学校から生徒が集まる大きな中学校で、子どもが多いだけでなく荒れていたこともあって、先生から管理されている空気感がありました。入部した吹奏楽部の先輩から「生意気だよね」と聞こえるように言われたこともありました。
もともと活字が好きで、勉強への苦手意識もなかったので、4月の時点で1年間分の教科書をすべて読み終えてしまっていて。「なんで1年かけて授業を受けなければいけないんだろう」と思っていました。
朝になると 母とのバトル
ある日、母が入院することになったとき「今日は学校へ行かなくても怒られないんだ」と気づきました。ただ、家にいるのは都合がよくなかったので、なるべく人目につかないところを探しまわった結果、近所の河川敷にあった東屋にたどり着きました。そこで朝から夕方まで、教科書などを読みふけっていました。
そんなことをしばらく続けていたら、学校の先生が家庭訪問に来たんです。