不登校の息子の対応で夫婦が同じ方向を向くようになったきっかけ

#不登校#行き渋り

 今回インタビューしたのは、金子あかねさん・金子純一さんご夫妻。小3で息子さんが不登校になった当初、お2人の考え方には溝があったそう。しかし、ある出来事をきっかけに同じ方向を向き、今では不登校の子を持つ親が学べる場「びーんずネット」を主宰しています。お2人の不登校観やちがう考えを持つ人どうしが歩み寄るコツなど、経験から得られたポイントをうかがいました(※写真は金子夫妻)。

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――息子さんが学校へ行かなくなった経緯を教えてください。

金子あかね(以下・あかね)もともと息子は幼稚園のころから、友だちにからかわれて手洗いがとまらなくなるなどの繊細さが見られ、小学校でも友だちとのトラブルを抱えていました。

 また、文字を書くことに強い苦手意識もあったようで。小3の夏休みの終わりに「漢字のない世界へ行きたい」と突然号泣したことがあったんです。

 そうしたら数日後には「学校に行きたくない」と書かれたメモがテーブルに置いてあって。その後、2学期から学校を休むようになり、11月ごろには完全に行かなくなりました。

 私としては、息子の不登校に対して、驚きやとまどいよりも「やっぱり」という思いのほうが強かったですね。

学校へ戻そう

――当初はご夫婦で不登校への考え方に隔たりがあったとうかがいました。

金子純一(以下・純一)妻とは対照的に、僕にとって息子の不登校は晴天の霹靂というか「まさかの出来事」だったんです。自分の息子が学校へ行かなくなるなんて思ってもいなくて。

 当時、友だちとのいさかいがあることを息子から聞いていたので、僕はそれが問題の中心だと見ていました。「友だちとの問題を解決できさえすれば、息子はそのうちまた学校へ戻る」と思っていたんです。

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