【不登校回復期】令和7年度最新版!「独学 vs. 塾」高認準備はどっちが正解?

不登校の子どもの選択肢の一つ、高卒認定試験(以下、高認)。最近では、元不登校のYouTuberゆたぼんさんが受験してニュースになりました。
新しい一歩を踏み出すために、高認受験を検討している不登校のお子さんや、その保護者も多いでしょう。
高認受験を視野に入れつつも、試験に向けた準備や勉強方法について迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とくに「独学で勉強すべきか、それとも塾に通うべきか」については、お子さんのタイプによって最適解が異なるので、保護者にとっては難しい悩みと言えます。
この記事では、お子さんに合った選択をするためのポイントをお伝えします。これから勉強を始める方も、すでに学習を進めている方も、ぜひ参考にしてみてください。
【不登校回復期とは】
心理状態が改善され、心的エネルギーが溜まりだし、1 人での外出が自由になってくる期間です。この記事は、主にはこの時期のお子さんがいる保護者さんのための内容です。もちろん、それ以外の時期の方にもお役立ていただけます。
目次
高認受験は早めの決断が吉!
高認試験は年に2回行われます。
令和7年度の試験日は、第1回が8月7日〜8日、第2回が11月8日〜9日です。
そう聞くと、「まだ新年度にもなっていないし、受験するかどうかはゆっくり決めればいいか」と考える方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
令和7年度の第1回の出願は4月7日〜5月14日、第2回の出願は7月22日〜9月12日です。
8月の試験を1科目でも受けるためには、遅くとも5月の大型連休が明ける頃までには受験科目を確定しておく必要があります。
これまでに高校に在籍した経験があれば、単位取得状況によって受験が免除される科目もあります。早めに高校へ問い合わせをしておくと、受験科目の計画を立てやすくなります。
もちろん、合格するためには計画的な勉強が必要です。効果的に勉強を進めるためにも、早めのスタートがおすすめです。
※参考:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」
高認は簡単に合格できる? 独学の向き・不向きに注意
高認の合格基準は各科目40点~50点とされます。難易度がそれほど高くないように見えるため、多くの人が準備の重要性を見落としがちです。
もちろん、準備不足で受験するなら合格は難しいです。最初にあえて「早めの決断」をおすすめしたのはそのためです。
また同じ理由で、独学でも合格できると考える方も多いです。しかし、独学での準備がすべての人に適しているわけではありません。
独学の成功には、十分な自己管理能力や計画性が求められます。とくに、不登校のお子さんが自分のペースで学習を進める際には、モチベーションの維持が重要です。
「独学と塾のどちらがよいか?」と悩んでいる方のために、どちらが合っているかを判断するポイントを紹介します。
「独学 vs. 塾」決断の3つのポイント
ポイント1 お子さんの学習スタイル:複数回コツコツ型 or 一発勝負型
高認は一度に全科目合格を目指す方法と、複数回の受験で段階的に合格を目指す方法があります。高認試験の合格率は50%を下回りますが(※)、これは一度に全科目合格を目指さない人が多いためです。
※参考:文部科学省「令和6年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果」
コツコツ型のお子さん:長期的に自分のペースで学習できるなら、独学もよい選択肢
一発勝負型のお子さん:短期間で集中して全科目合格を目指す場合、塾や通信教育のサポートを活用するほうが効率的
ポイント2 学習計画を立てられるかどうか
高認は、理科の受験科目選択、高校での取得単位や所定の技能検定試験の合格状況によって、必要な受験科目数が異なります。人によっては最大9科目の受験が必要ですので、計画的な学習が必要です。
もしお子さんが自分で複数科目の学習計画を立て、計画に沿って学習を実行できるなら、独学も可能です。
計画を立てるのが苦手なお子さんや、学習の進捗に不安がある場合は、塾の活用が有効です。とくに、科目ごとのバランスを見てもらうことで学習ペースの偏りを防ぎ、効率的に準備を進めることができます。
ポイント3 合格までの時間的な余裕
高認合格までの時間的な余裕も重要なポイントです。
基礎学力がある場合には、独学でも1年ほどで合格を目指せます。
もっと短期間での合格を目指す場合は、塾や家庭教師などプロの力を借りる方が効果的です。効率重視の学習が求められる場合は、サポートを活用してください。
ただし、無理な計画や焦りは禁物です。
独学を選ぶにせよ、塾を活用するにせよ、心身に過度な負担がかからないようにすることが最優先です。
高認受験の準備、正解は1つじゃない!
高認チャレンジは、独学か塾活用か。
お子さんの学習スタイルや時間的余裕を考慮して、どちらが最適かを見極めることが大切です。
そして実は、もう1つ選択肢があります。
最初は塾を活用して学習の進め方を把握し、その後独学で学習を進めるという方法です。独学か塾かの二者択一ではなく、こうした柔軟な方法も検討してみてください。
また、ひとり親家庭で経済的に塾活用が難しい場合には、自治体の支援が受けられる場合があります。ご家庭が支援対象に該当する場合には、遠慮は一切いりません。積極的に利用して、お子さんの学びをサポートしてください。
参考:こども家庭庁「高等学校卒業程度認定試験合格支援事業について」
ぜひ、お子さんに合った方法で高認にチャレンジしてください!
※不登校お子さんの学習を、保護者だけで対応する必要はありません。不登校のお子さんの学習や受験をサポートする団体などはたくさんあります。私たちキズキ共育塾(https://kizuki.or.jp/)もその1つです。ぜひ、お気軽にご相談ください!
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