子どもだってうつになる。不登校の子どもを精神科に連れて行くべき判断基準とは?〜精神科医・益田裕介先生インタビュー(前)
「子どもが不登校になって、なんだかメンタルの調子もよくなさそう…。でも、心療内科や精神科に連れていってもいいんだろうか。子どもにはどう声をかけたらいいんだろうか…」
親御さんの、そうした「よくあるお悩み・疑問」に応えるため、ウェブメディア「不登校オンライン」は、精神科医の益田裕介先生に「不登校と心療内科・精神科」についてのインタビューを実施しました。
- 不登校の子どもによくある病気は?
- どういう状況なら、子どもを病院に連れていくべきなの?
- 子どもに病気や障害がある場合、親はどんな心構えでいればいいの?
- 心療内科・精神科を受診する際の注意点は?
- 精神科医の目から見て、親が不登校の子どもに接する際のポイントは?
前後編に分けて、そんなお声に一挙にお答えします。
後編はこちら
目次
不登校の子どもによくある病気はうつと適応障害。他にゲーム依存やスマホ依存もある
――不登校と心療内科・精神科の領域の病気、障害には、どのような関係があることが多いのでしょうか?
益田裕介先生(以下、「益田」):
思春期の前と後でちょっと違うのですが、うちのクリニックでは、「精神疾患が原因で不登校になっている子」が来ることが多いですね。
よくある病気としては、うつ、または適応障害です。過剰適応(※)が関係することもあります。
※過剰適応:自分の感情や欲求を抑え込み、周囲の期待や環境に過度に合わせすぎる状態のこと。その結果、心身に大きな負担がかかり疲弊する。
いわゆるHSPみたいな人もいます。HSPは医学用語ではないので、診断名としては不安神経症などとなります。親も心配性で、子どもはもっと心配性みたいな。
他にも、さまざまなケースがあります。
- 知的発達の問題があって学校の授業についていけない
- 発達障害への合理的配慮が不十分で登校できなくなっている
- 素行障害(大人で言う反社会性パーソナリティ障害)がある
- 家庭内不和のストレスで登校できない
- ゲーム依存・スマホ依存の人
――思春期の前と後では、どういう違いがあるんでしょうか?
益田:
思春期前だと、家族病理(※)が関係することが多いですね。
※家族病理:家族の形態、構成員、人間関係、社会とのつながりなど、家族全体に生じる機能不全や問題の傾向のこと。
または、先天性の病気・障害によるものですね。多いケースは、子どもに知的発達の問題が隠れているものです。
思春期後だと、HSP的な要素、人間関係のトラブルなどが目立ってきます。
あとは、成長の苦しみみたいなものがあります。周りに比べて成長がついていけない子とか、精神年齢が高すぎる・低すぎる、ということです。
不登校になったことで、ゲーム依存になったり対人不安が悪化したりすることもある
――不登校になった後に精神的な病気を発症したパターンはいかがでしょうか。




