行く? 行かない? 「不登校中の修学旅行」、わが家の選択
修学旅行、どうしても行かなきゃダメ?
授業は出られないけど、修学旅行だけ行ってもいい?
子ども本人も親御さんも、大いに迷う不登校中の修学旅行への参加。「不登校オンライン」では、「不登校中の修学旅行」について、アンケート調査を行いました。
不登校の子どものご家庭では、修学旅行についてどんな悩みをお持ちなのでしょうか。また、すでに修学旅行を終えたご家庭では、どう対応されたのでしょうか。
「不登校中の修学旅行とはこういうもの!」とは決して一括りにできない、実に多様な回答が寄せられました。
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アンケート企画第2弾 不登校中の「修学旅行」、どうする? どうした? みなさんの思いを大募集!
目次
はじめに
今回のアンケートには68名から回答があり、そのうち66名が「お子さんは現在不登校中または不登校経験者」である保護者さまでした。
まず、お子さんが現在所属している学校での修学旅行の実施時期について、以下のどれに該当するかご回答いただきました。
- これからある(今年度の場合も、来年度以降の場合も)……24名
- 終了した(その時期、お子さんは不登校だった)……36名
- 終了した(その時期、お子さんは不登校ではなかった)……3名
- 修学旅行がない/なかった……5名
このうち、1.これからある(今年度の場合も、来年度以降の場合も)と2.終了した(その時期、お子さんは不登校だった)に該当する方からお寄せいただいた「声」をご紹介します(趣旨を損ねない範囲で編集を行った部分があります)。
お子さんの修学旅行が「これからある」
修学旅行が「これからある」と回答したのは、68名のうち24名でした。
◯子どもの気もち
回答のおよそ半数が、「参加したくない」に該当しました。あくまでも保護者を通した子どもの気もち、あるいは保護者の視点で「子どもがどう思っているか」ではあります。しかし、「参加したい」との間に4倍の開きがあることは、注目したい点です。
理由を見てみましょう。
※以下、コメントの後に「(子どもの現在の所属状況・保護者のペンネーム)」を記載します。
①参加したい
宿泊先の料理が魅力的だから。また行き先にある歴史的建造物にもともと興味があったから。(小学生・アヒージョさん)
きょうだいから聞く、楽しい修学旅行の経験を自分もしたいから。(中学生・だいママさん)
②参加したくない
入学から不登校のため、知っている子がいない。(小学生・ゆきんこさん)
中学校に進学してから、小学校時代の同級生とも疎遠になり、急に修学旅行だけ参加しても楽しめないと思う。(中学生・fljgcmtyさん)
小学校の時の修学旅行や宿泊行事時に教員とのトラブルがあり、トラウマになっている。(高校ほか・Minetteさん)
③どちらとも言えない
興味のある部分は行ってみたいが、みんなと一緒に行動するのは嫌だから。(小学生・Pちゃんのママさん)
④お子さんの気もちがよくわからない
行きたい気もちも少しあるようだけど、無理そうな気もちが大きいようで、どうするか聞くと答えにつまってしまう。(小学生・ゆらりんさん)
◯保護者の気もち
「参加しなくていい」が約半数、さらに「参加してほしい・参加したほうがいい」との間に4倍の開きがあり、子どもの気もちとほぼ同じ結果となりました。
こちらも理由を見てみます。
①参加してほしい・参加したほうがいい
日々体調に振り回され、制限のある暮らしをしているので、少しでも楽しいことをしてほしい。(中学生・アリアさん)
単位として認めてもらいたいから。(高校ほか・ケセラセラさん)
②参加しなくていい
不登校で同級生との関係が構築されていないのに、何泊も一緒に行動するのはかなりストレスになるのではと思う。(中学生・むぎちゃさん)
③どちらとも言えない
部分的にでも参加できたらと思うが、母親の同行がなくては行けないとのこと。ほかの子たちと回ることには消極的なので、親としか行動しないなら参加する意味あるのかな?と思ってしまう。(小学生・Pちゃんのママさん)
◯修学旅行へ「参加する」場合の心配ごと、知りたいこと、学校へ求めたいこと
子どもが修学旅行へ「参加する」場合の保護者の心配ごとなどを、自由記述で尋ねたところ、①修学旅行中の「行動」に関すること、②修学旅行中の「体調」に関すること、③保護者の「付き添い」や「迎え」に関することが、多く寄せられました。
①修学旅行中の「行動」に関すること
集団行動ができるかどうか。(小学生・よしよしさん)
班行動などでのメンバーに配慮をお願いしたい。(中学生・むぎちゃさん)
決して1人でポツンとならないようにしてもらいたい。(小学生・ゆきんこさん)
他の子と同じスケジュールで行動することができないので、別行動にするなど配慮してほしい。(中学生・むぎむぎさん)
②修学旅行中の「体調」に関すること
腹痛を抱えているため、いつどんな時に腹痛になるかわからない。日々家にいるから、体力が落ちていてしんどくならないか。(高校以上・ケセラセラさん)
③保護者の「付き添い」や「迎え」に関すること
親の同行は可能なのか。みんなとバスに乗らず別で行くとしたら、どうやって連れていくべきか。(小学生・Pちゃんのママさん)
体調や精神面で不調になった時、別行動を取らせてもらったり、親が引き取って帰宅させられるか。(高校以上・Minetteさん)
④その他
部分参加はできるのか。その場合、積み立て金はどうなるのか。(小学生・Pちゃんのママ)
行事のみ参加することに対し、クラスメートから陰口を叩かれないように、あらかじめ担任から話しておいてもらえるか。(高校以上・Minetteさん)
◯修学旅行へ「参加しない」場合の心配ごと、知りたいこと、学校へ求めたいこと
子どもが修学旅行へ「参加しない場合」の保護者の心配ごとなどを自由記述で尋ねたところ、①「声がけ」に関すること、②「行事後の配慮」に関すること、③「手続き」に関すること、④「思い出」に関することが多く寄せられました。
①「声がけ」に関すること
【声がけしてほしい】
完全不登校中のためか、担任から「修学旅行は無理だよね」と来ないこと前提のような声かけだった。行かないのがわかっていても「友だちと同じ班にするよ」「○○に行くから旅行だけでも来てみたら」などの言葉が欲しかった。(中学生・すーさん)
【声がけしてほしくない】
学校側から、修学旅行は行っておいた方がいいとか、思い出になるからとか、参加を促すアプローチを本人に直接しないでほしい。(小学生・ゆきんこさん)
変に気を遣って誘ったりしないでほしい。(中学生・むぎむぎさん)
②「行事後の配慮」に関すること
お土産話は必要ないです。よかれと思って話してくださっても、行っていないのでわからない、聞くのは無駄ととらえる子もいます。(小学生・プーさん)
③「手続き」に関すること
行く予定だったのに、急に無理になった時などの旅行代金の返金。デッドラインはあらかじめ明確にしておいてほしい。(高校以上・Minetteさん)
④「思い出」に関すること
卒業アルバムにうちの子だけいなくなってしまう。親としては、修学旅行での楽しかったことを共有してほしい。(小学生・Pちゃんのママさん)
体験が減ってしまうことへの焦りはあります。 将来この時期を思い出した時に、どう感じるのか心配。(中学生・むぎちゃさん)
ここで興味深いのは、①「声がけ」に関することについて、「してほしい」「してほしくない」の両方の立場の方から回答があったことです。不登校の原因や子どもの心身の健康状態などによって、学校に求められる対応は異なります。この点については、次のお子さんの修学旅行が「終了した」(その時期、お子さんは不登校だった)方からの回答にも注目してみましょう。
お子さんの修学旅行が「終了した」(その時期、お子さんは不登校だった)
修学旅行が「終了した」(その時期、お子さんは不登校だった)と回答したのは、68名のうち36名でした。これから修学旅行を控えている保護者の方にとって、ぜひ参考にしていただきたい回答内容です。
回答から、参加・不参加の人数と、参加・不参加の決定時期を見てみましょう。
不登校中に修学旅行に参加した子どもは、参加しなかった子どもの半数。そのうち1人は、現在は不登校ではなくなっています。
29名が「キャンセル期限前」に参加・不参加を決定しています。今回は調査しませんでしたが、おそらく費用の返金の有無が主な要因と思われます。
ギリギリまで決めなかったという回答も、少ないながらありました。それぞれ3名が「出発前日」(参加1名/不参加2名)「出発当日」(参加2名/不参加1名)と回答しています。
◯「参加した」理由/「参加しなかった」理由
※この項目のみ、コメントの後に「(子どもの現在の所属状況・保護者のペンネーム/決定時期)」を記載します。
①参加した
【声がけ・誘い】
クラスのみんなから「一緒に行こう」と言ってもらい、直前で参加したい気もちが高まったため。(小学生・えまちゃんさん/出発当日)
担任が修学旅行に関わる授業などに本人をうまく引き入れてくれたので、楽しく参加できた。(中学生・とかげさん/キャンセル期限前)
【本人の意向】
小学校から不登校だが、学校行事にのみ参加することも多く、そのことを本人があまり気にしていなかった。もともと人との関わりが好きなので、近所の友だちとの付き合いは継続。その年は、近所の友だちの1人と同級で、ほかにも気の合う同級生もいたことから、班分けも問題なく、参加しやすかった。(中学生・ひょさみさん/キャンセル期限前)
息子は中1秋から不登校で、私も息子が修学旅行に行くとは思っていませんでした。しかし、本人は中学生活での思い出がないのは、大人になって振り返ったときも淋しいと考えたようで、せめて修学旅行くらいは行こうかなと思ったようです。(卒業ほか・佐すけママさん/キャンセル期限前)
【保護者からの促し】
もともと修学旅行のみ行かせるつもりでしたし、子どもが楽しみにできるような言葉かけをしていました。東京旅行に心配がなくなるよう、事前に予行演習として親子で東京に旅行にも行きました。(卒業ほか・なつっこさん/キャンセル期限前)
【行き先への関心】
東京に行きたかったから。(中学生・プーさん/キャンセル期限前)
②参加しなかった
圧倒的に多かった回答は、「本人が行かないと決めた」というものでした。そのほか、以下の理由が挙げられています。
【不安】
音楽を聴く端末を持ち込めないことが不安だったため。寝る時にいつも音楽を聴くことが心の安定に必要。(中学生・黒猫さん/出発前日)
【行きづらい】
事前学習に参加できなかったので、当日も行かれないだろうと子ども自身が判断した。(中学生・maromamaさん/キャンセル期限前)
中学入学から不登校なので友だちもいないし、今さら行けない、行きづらいと本人が言っていた。(中学生・なっぱさん/キャンセル期限前)
◯事前に心配したこと、知りたかったこと、学校へ求めたかったこと
修学旅行前の保護者の心配ごとなどを、自由記述で尋ねたところ、①修学旅行前に関すること、②修学旅行中に関すること、③修学旅行後に関すること、④学校とのコミュニケーションに関することが多く寄せられました。
①修学旅行前に関すること
【学校からの連絡】
こちらから聞かないとないと何も言ってこないため、修学旅行代金の返金も事前にどういう形で行われるのか聞きました。(中学生・ダイママさん)
娘には行ってほしかったが、娘を後押しするような学校や友だちからのアプローチがあまりなかった(中学生・しまんちゅさん)
【事前準備】
旅行の事前学習から声をかけてくれたらもしかしたら入りやすいのでは? もちろんそんな声かけはなかった。(中学生・ねこさん)
修学旅行は事前の学習を基に行動するため、(不登校のためにその学習をできないと)「ただ楽しむために行く」と思われるのではないかと心配していた。 しかし、事前学習への参加はオンラインでも可能とのことで、班行動の相談も登校することなくオンラインで参加して、当日を迎えた。(小学生・kupoさん)
事前学習も来てほしいと言われましたが、頑張れる子、頑張れない子いると思うので、そこはそんなに求めなくてもいいのではと感じました。(中学生・プーさん)
②修学旅行中に関すること
【行動に関すること】
途中で体調不良になったりしんどくなったときどうするか。(小学生・えまちゃんさん)
別行動はできるか。同じ部屋の生徒を選べるか。(中学生・まさおさん)
平和学習でのトラウマがあるので、原爆資料館の見学は待機させてもらうよう学校にお願いした。(中学生・ひょさみさん)
修学旅行の時期、子どもは全く人と話すことができなかったので、みんなとどう関わるか学校と相談し、筆談やメモでとお願いした。(中学生・プーさん)
【保護者の「付き添い」や「迎え」に関すること】
「学校側から個別対応はしない、何かあれば迎えに来て連れて帰ってください」と言われていたことが心配だった。(中学生・maromamaさん)
帰りたくなったときのために親がホテルで待機してもいいか。(中学生・黒猫さん)
途中で帰りたくなった場合に迎えに行けるかどうか。(小学生・いとさん)
③修学旅行後に関すること
行けないことで、さらに学校から足が遠のくこと。不登校が固定化すること。(卒業ほか・なおすけさん)
④学校とのコミュニケーションに関すること
今から思うと、もっと親子、学校側との三者で話す機会が持てたらよかったのかなとも思います。(高校以上・パンダママさん)
学校側の不登校児のあつかい、責任問題、先生の負担などを感じ、申し訳ない気もちが大きくなりました。(高校以上・けいとさん)
◯修学旅行終了後のお子さんの感想、ようす
修学旅行終了後の子どもの感想などを、自由記述で尋ねました。
「参加した」子どもの多くによい影響があったことがわかりましたが、逆に参加したことで大きな混乱を招いた例もありました。また、「参加しなかった」場合にも、精神的に不安定になった例があり、中にはとても深刻な状態になった子どももいました。
①参加した
【よい影響があった】
やりたいこともでき、すごく楽しかったとキラキラして帰ってきました。祖父、祖母、私にいろんな話をしてくれました。(卒業ほか・なつっこさん)
お土産を買ったり、部屋でみんなでトランプをしたりと楽しかったことを話してくれ、参加してよかったと言っていた。(小学生・kupoさん)
友だちとの旅行は大変楽しかったようで、とても良い思い出を作って帰ってきた。学習班は難ありのメンバー構成だったが、本人なりに声かけをしたり、リーダーの助けになるように努めたようだった。 (中学生・ひょさみさん)
疲れはしたようですが、楽しかったようです。クラスの誰も不登校だったことで何か言ってくることもなく、気もちよく接してくれたようで、普通にクラスの一員として楽しく過ごせたようです。先生やクラスのみんなは、修学旅行をきっかけに息子が学校にくることを期待してくれてましたが、息子はそれ以降は卒業式まで一度も行きませんでした。それでも、中学生の思い出作りができたことには満足していました。今でも、修学旅行には行ってよかったと言っています。(卒業ほか・佐すけママ)
【少し困った】
楽しかったけど、やはり一人になる場面があり困ったようです。(中学生・プーさん)
【よくない影響があった】
帰着後、大きなパニック状態で、しばらく奇声をあげていた。(卒業ほか・こうママ)
②参加しなかった
【よい影響があった】
無理して行かなかったこと、自分の選択を尊重されたことで、ケロリとしていた。(中学生・ルナイズムさん)
担任からお土産をいただいて喜んでいました。(中学生・もりてつさん)
【よくない影響があった】
修学旅行の前と最中は、家で泣いたり暴れたり自傷行為もあり荒れていた。修学旅行後もしばらくは落ち着かず、家では荒れていた。(中学生・maromamaさん)
スルーしたことでさらに距離ができたし、さらに孤立化したと思う。(卒業ほか・なおすけさん)
自分は普通ではないのではないか、という気もちが強まっていました。(高校以上・けいとさん)
【複雑な気もちになった】
落ち込みとほっとしたのが半々。(小学生・まるさん)
担任の先生がお土産を買ってくださり、うちの子が「先生忙しいのに申し訳ない」と呟いたのが今でも忘れられないです。(高校以上・パンダママさん)
学校のHPにアップされた写真を見て学校生活をうらやましそうにしていました。(中学生・ぴょんさん)
小学校の修学旅行にも行けていないので、「行ってみたかったな」とは言っていました。(中学生・なっぱさん)
【家庭での対応】
家庭内でその話題には触れないようにしています(卒業ほか・中1男子の父さん)
京都には行きたかったと言うので、改めて旅行の機会を設けて母娘で行った。(中学生・しまんちゅさん)
「みんなと一緒に行くのは無理だからいいや。家族で行きたいな。行けるよね」と子どもが言ってきたので、「行ける行ける! 行こうね」と返しました。(小学生・いとさん)
◯修学旅行終了後の保護者の気もち
修学旅行終了後の保護者の気もちを自由記述で尋ねました。
「参加した」場合には、子ども同様に大半の保護者もよい出来事としてとらえていまいした。「参加した(できた)こと」を単純に喜ぶだけでなく、学校や友人たちの協力や配慮に安心感を抱いたという回答が、多数寄せられています。
「参加しなかった」場合には、「思い出」や「経験」を惜しむ声もありましたが、多くの保護者が「修学旅行不参加」を受け入れていると回答しました。
①参加した
【よい影響があった】
担任の先生方が、修学旅行に参加することをゴールにそこまでの小さな目標(社会科見学参加など)を設定しては参加を歓迎してくれたり、親以上に修学旅行への参加を目指して親身に応援してくれました。「日頃登校していないのに旅行だけ来た」といじわるを言うようなお友だちもおらず、みんな歓迎してくれたのは先生のおかげもあると思います。引け目を感じず楽しみにしている息子の素直な姿が可愛くて愛おしく思いました。国会議事堂前の集合写真に写る笑顔の息子を見て涙が出るほど嬉しかったです。子どもたちが大人になっても一生の思い出になる行事です。気兼ねなく参加したい子どもは参加できるような学校のバックアップが欠かせないですし、親も遠慮しなくていいと思います。(卒業ほか・なつっこさん)
本人が楽しめる行事に参加できたこと、当日も不安になりながらも、学校側で不安や苦手なところに対処してくださり、友だちとたくさんお話しして楽しんで帰ってきてくれたことが何より嬉しかったです。通常の授業に参加できなくても、何かしら友だちや家族以外の大人(先生方)とコミュニケーションを取れたことが、本当によかったなあと思えました。(小学生・きよきよさん)
友だちと行動する楽しさを、また1つ経験できて嬉しかった。メンバーがよかったので、安心して参加させられた。(中学生・ひょさみさん)
【よくない影響があった】
(帰着後にパニックになったため)かなりつらい気もちになった。何で私だけ……と思った。また、息子が何を起こすかわからず、不安と恐怖で怯えていた。(卒業ほか・こうママさん)
②参加しなかった
【よい影響があった】
不参加のことを先生に伝えた後は、気もちがスッキリしました。 修学旅行をどうしようかと考え始めた時は、子どもはつらそうでしたし、私も、うちの子はみんなと同じことができないということに気もちが向いていてつらかったのですが、修学旅行ってそんなに重要なのか、楽しいのか、行く必要があるのかを考えているうちに、特に行く必要はないように思えてきました。 子どもが行かないことを決めたとき、すんなりと受け入れられました。(小学生・いとさん)
学校に不参加の意志表示するイベントが1つ終わったなと、ほっとしたのが本音。(中学生・なっぱさん)
むしろ行かないほうが子も親も心の平穏が得られてよかった。(中学生・ねこさん)
【複雑な気もちになった】
終わってしまったんだな。学校生活で最大のイベントに参加させてあげられなかったなぁとすごくがっかりしました。(小学生・たまごまるさん)
祖父母に不登校を打ち明ける前だったので、修学旅行の話をふられても答えようがなくてとても困った。(高校以上・アラビアータさん)
本人に無念な気もちが残ってないか心配していた(中学生・まさおさん)
【よくない影響があった】
修学旅行の前後と最中に子どもが荒れているのを見ているのはつらかった。その対応に疲弊してしまった。(中学生・まさおさん)
学校や先生との関わりにおいて、登校している保護者とは完全に隔たりができた。 プリントを取りに行ったり、スクールカウンセラーと定例面談する場所になってしまった。(卒業ほか・なおすけさん)
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今回のアンケートに回答された不登校の子どもの保護者の多くが、「子どもが決めたことならそれでよい」というスタンスで、修学旅行と向き合っていました。
そして、修学旅行に関して、学校とのコミュニケーションに不安や困難を感じている保護者が少なくないことが見えてきました。保護者の子ども時代の修学旅行と現在の修学旅行の違いに戸惑う声も寄せられています。
「不登校オンライン」では、今、子どもたちが直面している修学旅行がどんなものなのか、保護者の方々にぜひ知っていただきたいと考えています。修学旅行の「変化」に困惑されている保護者の方のために、今後も情報をお届けします。
2024年版「修学旅行」に関するアンケート 概要
実施期間:2024年8月20日〜8月26日
調査対象:不登校の子どもの保護者
調査方法:インターネットによるフォーム提出(Googleフォーム)
回答数:68
質問項目:
【質問1-1】お子さんは現在不登校中または不登校経験者ですか。
【質問1-2】質問1-1のお子さんの在籍校をお答えください。
【質問1-3】現在所属している学校での、修学旅行の実施時期についてお答えください。
◯お子さんの修学旅行が「これからある」と答えた方への質問
【質問2-1】修学旅行への参加について、お子さんの気もちに近いものをお答えください。また、その理由をご記入ください。
【質問2-2】お子さんの修学旅行への参加について、回答されている保護者さまご自身の気もちに近いものをお答えください。また、その理由をご記入ください。
【質問2-3】お子さんが修学旅行へ「参加する」場合の、保護者さまの心配ごと、知りたいこと、学校へ求めたいことなどをご記入ください(どのようなことでも結構です)。
【質問2-4】お子さんが修学旅行へ「参加しない」場合の、保護者さまの心配ごと、知りたいこと、学校へ求めたいことなどをご記入ください(どのようなことでも結構です)。
◯お子さんの修学旅行が「終了した(その時期、お子さんは不登校だった)」と答えた方への質問
【質問3-1】修学旅行への参加状況をお答えください。また、その理由をご記入ください。
【質問3-2】修学旅行への参加・不参加を決めた時期をご記入ください。
【質問3-3】修学旅行への参加・不参加を問わず、修学旅行について、事前に保護者さまが心配したこと、知りたかったこと、学校へ求めたかったことなどをご記入ください。
【質問3-4】修学旅行への参加・不参加を問わず、修学旅行終了後のお子さんの感想、ようすなどをご記入ください。
【質問3-5】修学旅行への参加・不参加を問わず、修学旅行終了後の保護者さまご自身の気もちをご記入ください。
◯全員への質問
【質問4-1】「不登校と修学旅行」について、思うことなどをご自由にお書きください。
【質問4-2】保護者さまご自身が経験された修学旅行についてお答えください。また、その理由をご記入ください。