フリースクールの子どもが知っている「学びの先にある世界」

#不登校#行き渋り#ゲーム#フリースクール

フリースクールは、ただ遊んでいるだけの場所ではない」。
フリースクール運営者・土橋優平さんは、フリースクールが提供できる「オーダーメイドの学び」の大きな価値を訴えます。
小学校低学年の男の子の事例に見る、子どもが自分で学んでいく原動力とは?

連載「出張版お母さんのほけんしつ」第48回・写真は土橋優平さん)

著者

土橋優平


前回はフリースクールの価値についてお話ししました。今回は具体的な事例を交えてお伝えします。

型にはめられることで文字が嫌いに

ある男の子は、文字を書くことに極度の嫌悪感を持っていました。学校での学びが彼をそうさせてしまったのです。

ひらがな一つ練習するにも、とめ・はね・はらいを細かく見られ、四角い枠から少しでもはみ出ようものなら、赤い丸ではなく、赤い文字が上から覆いかぶさります。まるで軍隊の整列練習のように、絶対の正解がそこには存在します。

文字は本来、人とコミュニケーションをとるためのツールです。もちろん多少の型はありますが、それでも相手に伝わること、そして何より、コミュニケーション自体を楽しめることが大切なのです。

でも、彼は小学校低学年の段階で、「自分はうまく字を書けない」という気持ちだけでなく、「文字を書くのはつらい」とまで感じるようになってしまったのです。

文字を書くことは、学びの土台です。それが嫌になってしまったら、その抵抗感がほかの学びにも影響することは、容易に想像できます。案の定、彼は教科書を開くことも、ペンを持つことも、一切しなくなっていました。

目的は自分の世界をつくること! 独学で文字を習得

彼がフリースクールに通い始めると、いつも持ってくるのは

【連載】出張版 お母さんのほけんしつ
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