
学校行事は「目指しやすい旗」(2)
#不登校#行き渋り
参加した「学校のスキー合宿」では、スポーツマンの揃う上位チームに区分された古川さん。その状況はクラスメイトとの関係を少し緩和し、他の学校行事にも参加する機会を生み出します。しかし、徐々に周囲の「腫れ物を触るような扱い」に耐えきれず、息を吸うためだけにトイレの個室に駆け込むことが増えていきました。
(連載「前略、トンネルの底から」第33回・写真は古川寛太さん)
「これを機にこの人はまた学校に来る」と思われたかった
スキー合宿に参加してからというもの、確かに少しクラスメイトとの関係が和んだかもしれない。進級のため欠席の許されない日々が続く1年3学期も合宿中に話した数人と校内で話す機会があるなど、水中を溺れるなか僅かな酸素として校内行事が働いてくれたのである。非日常は良い刺激薬だった。
【連載】前略、トンネルの底から
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