「うちの子はゲームばかり、脳や心への影響が心配です」、「うちの子はゲームで負けると叫んだり、暴れたりします。親はどうすればよいのでしょうか」。そんな悩みを抱えている不登校の子を持つ親はすくなくありません。そもそも、ゲームのやりすぎで、脳細胞が壊されるということはあるのでしょうか。ゲーム問題にくわしい児童精神科医・関正樹さんに、不登校のわが子のゲームで悩む親からの5つの質問にお答えいただきました(※写真は関正樹さん)。
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石井志昂(以下・石井)みなさま、おはようございます。全国不登校新聞社代表理事の石井です。学校の行きしぶりや不登校が始まり、子どもがゲーム漬けになって困っているという話をよく聞きます。そこで本日は「ゲームのやりすぎで心や脳は歪まないの?」というテーマで、児童精神科医の関正樹さんにお話をうかがいたいと思います。まず初めにお聞きしたいのですが、不登校でゲームにハマる子どもは、やはり多いのでしょうか。
関正樹(以下・関) 実感としては、とても多いです。学校を休み始めると、多くの子どもが後ろめたさを感じます。起きている時間にずっと学校のことを考えてしまうなど、いやな考えが湧いてきやすいです。それを打ち払うために寝てしまうこともあるし、ユーチューブなどの動画やゲームに向かうこともあります。
石井 ゲームと子どもの関わりで困っている保護者のみなさまから事前にアンケートに答えていただき、整理してみました。 これから関さんに、5つの質問についてお答えいただきます。1つめは心の問題です。