中2の5月に不登校になった僕が中学校で直面した3つのギャップ 

メイン画像:新舛秀浩さん

連載「私がぶつかった中学校の壁」最終回

 私がぶつかった「中学校の壁」は、「小学校とのギャップ」だった。

 小学校高学年のときの鮮明な思い出が3つある。1つ目は、朝礼で校長先生が言った言葉だった。それは「通知表はテスト結果のみを評価するものではなく、掃除や委員会、学校生活全般を評価したものです」というものだ。2つ目は、担任が出張に行っていたときに出されたテスト。そのテストはとてもゆるくて、カンニングも、教科書を見ながら問題を解くのもOKだった。3つ目は、新入生の歓迎会。高学年の私が入ってきたばかりの新入生を見守る、優しい親のような関係がそこにはあった。

 身近に中学生がいなかったため、中学生活に向けて準備したことは何もなかった。通う場所が変わることによる不安はあったものの、あくまで小学校の延長線上に中学校は存在すると信じて疑わなかった。

 しかし、現実はまったくちがった。私が通うことになった中学校は非常に荒れていた。授業中、いたずらで非常ベルが鳴るのは日常茶飯事だった。また、小学生のころには存在しなかった「上下関係」があった。先輩と後輩とのあいだには絶対的な権力の格差があったのだ。なぜたった1年早く生まれただけで優劣がつくのか、私にはわからなかった。

【連載】私がぶつかった中学校の壁
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