「息子は自殺してしまった」そう思い込んだ私の行動

#不登校#行き渋り#不登校の親

 高校に続いて、専門学校でも不登校になってしまった息子。その事実にショックを受けた後藤誠子さん。息子はつらい気持ちを抱え、自殺してしまったのではないか、とまで考えた後藤さんは、つい思いがけない行動をとってしまいます(連載「不登校は幸せへの道」第11回)

 東京で専門学校へ行けなくなってしまった次男。私はあまりのショックで、TVで流れた人身事故のニュースを観て、「次男は自殺してしまったにちがいない」と思い込んだ。 「次男はもう生きていないんだ」。その場にしゃがみ込んでぼうっとしていると、急にある歌が頭に浮かんできた。そのころ、朝ドラの主題歌だった「にじいろ」という歌が。「あっ、そうだ。この歌を歌って次男に聞かせてあげよう」。なぜ突然そんなことを思いついたのか、今となってはまったく思い出せない。しかも、私は自他ともに認める音痴なのだ。

 たぶん、極度のパニック状態だったのだろう。自分でもよくわからない行動をしてしまっていた。でも、この歌を聴いたらきっと次男は連絡をくれる。そう強く思い込んだ私は「にじいろ」を携帯電話に向かって歌い、次男に送信した。「よかった、これでもう大丈夫」。なぜだかそう安心して、床に横たわり、うとうとしてしまった。

 気がつくと、もう部屋は真っ暗。あわてて携帯を見た。既読がついている。

【連載】不登校は幸せへの道
記事一覧

関連記事

登録から30日間無料!ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…?疑問への「答え」が見つかるウェブメディア 不登校オンライン お試し購読はこちら