【どうして勉強しないの?】お子さんのやる気を奪う2つの「〇〇過ぎる」を徹底解説
不登校のお子さんの勉強について、以下のようなお悩みはありませんか?
- 勉強しなくなったわが子を見るのがつらい
- ゲームばかりしていて、将来どうなるのか不安
- 「勉強しなさい」と言っても逆効果のような気がする
不登校のお子さんが勉強をしないとき、それは「やらない」のではなく、「できない」のかもしれません。
子どもが勉強しないことを、大人は意欲の問題と捉えがちです。しかし、実際にはただ怠けているのではなく、何らかの理由で「できない」と、お子さん自身も戸惑っている可能性があります。
まずは「できない」の理由を知って、適切なアプローチを考えていくことが大切です。
今回は、勉強ができない2大原因について解説し、「できない」を「できる!」に変えていくためのアプローチをご紹介します。
できない理由はふたつの「〇〇すぎる!」
お子さんが勉強を負担に感じる理由として、おもに以下の2つが考えられます。
- 「量が多すぎる!」
- 「内容が難しすぎる!」
これらの理由がお子さんのやる気を奪い、勉強の手を止めさせてしまうのです。
それぞれの「〇〇すぎる!」について詳細に見ていきましょう。
「量が多すぎる!」でやる気が0に
まずは、勉強の量の多さにお子さんが圧倒されている場合についてです。
不登校になってしばらく勉強していない場合、どこから手をつけていいか分からず、お手上げ状態になるお子さんは多いです。
取り組む前から「こんな量は、自分にはできない」と漠然とした不安を感じているのかもしれません。
計画的に取り組んでいくことは大切かもしれませんが、計画の全体像を目の当たりにして、「こんなにあるのか……」と絶望するお子さんもいらっしゃいます。
とくに、スケジューリングが苦手なお子さんは、自分で勉強(の計画)を進めようとすると、適切なペースがよく分からなくなります。
そして、勉強の全体量だけに着目して、「自分の計画は、無理なく実行できるペースなのか」「この進め方で、ちゃんと間に合うのか」と、漠然と不安になることがあるのです。
そんなお子さんには、あえて計画全体を意識させず、周りの大人が計画やペースをコントロールするという手もあります。
ポイントは、「勉強全体の量は、あなたは気にしなくてOK。1つずつやっていけば大丈夫だから!」というように、お子さんから見えるタスクをとにかくシンプルにしていくことです。
ご家庭内で勉強の管理が難しい場合は、1対1で柔軟に対応してもらえる塾などをペースメーカーとして利用しましょう。お子さんの実力や問題の難易度を踏まえて、適切な進め方を提案してもらえるはずです。
勉強の進捗を共有できる存在も、お子さんの大きな支えになります。
行き詰まっていることを早めに相談したり、その日の頑張りを共有できたりする人がいると、ひとりで勉強の量に押しつぶされるリスクが低くなります。
また、科目によっては初めから学び直す必要がないものもあります。
たとえば、理科や社会などです。これらの科目は、単元ごとに学べるので、興味のある単元から取り組んでみるのもいいでしょう。
詳しい勉強法については、以下の記事でご紹介しています。
参考:不登校オンライン「勉強の遅れは「取り戻す」より「飛び越す」! 不登校でも希望をもてる意外な勉強法」
「難しすぎる」で手が止まる
一方で、分からない問題で絶望し、そのまま手が止まることもあります。
難しい問題に直面すると、途端に意欲を失うのは、大人も同じではないでしょうか。
大人は「簡単なところからできるように、順番を工夫すればよい」と考えますが、お子さんはそのような対処法が頭に浮かんでこないことも少なくありません。
おすすめの方法は、「10分経ってもまったく太刀打ちできない問題には印をつけて、後からまとめて振り返る」など、解けない問題に出会ったときの対応策を先に決めておくことです。
大人から見れば当たり前の方法でも、お子さんにとってもそうとは限りません。大きな発明に出会ったかのように、勉強がしやすくなるかもしれません。
「できない」から「できる」に。勉強との向き合い方
勉強をしないお子さんは、必ずしも不真面目なわけではありません。
むしろ真面目だからこそ、完璧を求めすぎて負担を感じているのかもしれません。
漠然とした不安や負担感から解放されるには、お子さん自身がさまざまな勉強に取り組むなかで適切な方法を見つけていくか、周りの大人が導いていくことが必要です。
周りの大人と言っても、ご家族だけで対応する必要はありません。不登校の支援機関や不登校をサポートする学習塾に相談してみるのもいいでしょう。
また、勉強を促していいタイミングはお子さんの状態によります。
「いつまで待てばいいんだろう……」とお悩みの方は、以下の記事を参考にしてください。
参考:不登校オンライン「【連載】勉強の話をするのはダメ絶対!?」わかっちゃいるけど……「いったいいつまで勉強しなくていいの?」のジレンマに効く見極めタイミング3つ」
勉強について保護者が何も言わなくなってから、本人が自ら勉強を始めることもあります。
「まぁいいか」と、いい意味で保護者の力が抜けたときに、ふと本人のスイッチが入ることもあるかもしれません。
お子さんの勉強について不安な気持ちが湧き上がったとき、ぜひこの記事を思い出してください。