「時間がない!」を解決する。不登校の子どもの保護者のための時間術①

#不登校#行き渋り#ナイトルーティン#モーニングルーティン#時間術#習慣化

「時間がない!」
「いつも何かに追われている気がする」
「自分の時間なんてほとんどない」

不登校の子どもの保護者にとって、日々の時間管理は大きな課題です。お子さんのケア、家事、仕事、そして自分の時間。これらすべてを確保することは、まさに至難の業。

しかし、限られた時間の中でも、ちょっとした工夫や意外な視点を組みわせることで時間的負担を軽減することはできます。

今回は、保護者も子どもも充実した日々を過ごすための、ちょっとしたヒントをご紹介します!

編集

不登校オンライン編集部

モーニング・ルーティン最適化

朝は1日の中で最もあわただしく感じる時間帯です。

朝目覚めてからの数時間、何かしら習慣的に行っている行動があるはず。そうした朝の習慣的行動がモーニング・ルーティンです。
このモーニング・ルーティン、あなたは自覚的に設定していますか? 

朝の無自覚な行動の中に、実はあなたの時間を盗み取っていく「いらない習慣」が潜んでいることがあります。また、順番やタイミングが適切ではなく小さなタイムロスが積み重なっていることもあります。

まずは、今朝のあなたの行動を書き出して、いらない習慣やタイムロスをチェックしてみてください。朝のなにげない行動を自覚することが、モーニング・ルーティン最適化の第一歩です。

ナイト・ルーティン最適化

ナイト・ルーティンは、夜の時間帯の習慣的行動です。

朝は、日中の予定に遅れないようにするための準備の時間。いつも、「時間との闘い」です。

それに対して夜は、家族以外の人が関わる「次の予定」が基本的にはありません。寝るまでの行動に一定のパターンがなく、なんとなく「気分」で過ごしている人もいるかもしれません。

日中のストレスから開放され、テレビやネット動画で一息つける時間は、至福のひと時ですよね。でも、「ちょっとだけ」のつもりがやめられず、翌朝スッキリ起きられなくて結局バタバタに……なんてことにもなりがちです。

忙しい大人にとって、テレビやネット動画を見る時間はようやく確保できた「自分の時間」。それ以上に、睡眠時間も大切な「自分の時間」です。

ぜひ、「睡眠」を夜の時間帯の「次の予定」として意識してみてください。睡眠時間は、あなた自身との約束です。

ルーティンの目的は「映え」じゃない

モーニング・ルーティンやナイト・ルーティンを紹介するYouTuberやブロガーがたくさんいます。最初は誰かの動画や記事を参考にして、アイディアを取り入れてみるのもいいでしょう。

注意することは、「キラキラ」「映え」「ていねいな暮らし(?)」を狙わないこと。

動画や記事は、見る人を楽しませるために内容を「盛って」いることもしばしば。話半分で見ておくくらいがちょうどいいのです。

いきなり完コピする必要はまったくありません。いろいろなやり方を試しながら、少しずつ、あなたの実際の生活に合った現実的なルーティンを組み立てていきましょう。

また、ご自身の都合ではどうにもならないことで、ルーティンが崩れる日も必ずあります。とくに、不登校の子どもは心身の調子が不安定になりがちです。優先すべきは、ルーティンではなくお子さんのケアであることは言うまでもありません。

たとえわずかであっても、ルーティンを組み立てておくと時間的余裕が生まれます。その小さな余裕が、イレギュラーな事態が起こったときにクッションのように働いてくれます。

「やらないこと」を決める

ルーティンに限らず何かを計画するとき、私たちはつい「やること」にばかりに注目します。

「気づけば予定パツパツで、これを習慣化なんてとても無理!」

そうならないための秘訣は、「やること」を決める前に「やらないこと」を決めることです。

①テレビ・ネット動画

テレビやネット動画を見る時間を、ゼロにする必要はありません。なんとなくスイッチを入れる、なんとなくスワイプするなど、目的のない視聴を「やらない」と決めるだけで、いつの間にか溶けてしまっていた時間を取り戻すことができます。

②視覚情報

①にも関連しますが、テレビのニュース番組を流しながら朝のしたくをしている家庭も多いです。音声を聞くだけのつもりでも、一旦映像が視覚に入ると注意がそちらに引きつけられます。テレビ番組はそのように作られているからです。

ラジオやネットラジオであれば、聞くことを前提に番組が作られていますので、行動の妨げになりにくいです。

③SNSの利用

SNSの利用も完全になくす必要はありません。しかし、見ることで傷ついたり、嫌な気持ちになったりする投稿を見ないようにすれば、ネガティブな思考からあなたの時間を守ることができます。

また、反論したくなるような投稿から離れることで、見知らぬ相手との「議論」に費やしていた時間を、あなた自身やあなたの大切な人のために使うことができるようになります。

④情報過多

テレビやネット動画、SNSには、有益な情報もあります。しかし、過剰であれば、あなたの時間を圧迫するだけです。

とくに大きな事件のニュースは、同じ情報が複数のメディアでくり返し伝えられていることも少なくありません。また災害や戦争のニュースは、くり返し見聞きしたり、鮮明な映像を見たりすることで、心に大きな負荷がかかることもあります。

普段の生活のなかで、自然にニュースは入ってきます。情報は必要なときに「取りに行く」。それくらいのスタンスでも、あなたの日常はちゃんと回っていきます。

完璧主義には要注意!

ここまでご紹介してきた内容を、完璧にこなそうとするのをやめてください。

突発的なできごとでルーティンが崩れることもあります。
「今日はやる気が出ないな」と思うこともあります。
「日付が変わるまでテレビ見ちゃったな」という日もあります。

できなかったこと、やってしまったことで、決してご自分を責めないでください。

時間術の目的は完璧な生活をすることではなく、あなたやお子さんが健やかであることです。

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今回は、家庭の日常における「細かい時間」の管理についてご紹介しました。
次回は、保護者の仕事の調整による「大きな時間」の管理についてです!

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