
【不登校進行期】「明日は学校に行く」と毎日宣言する子どもの心理とは?【不登校の知恵袋】
不登校のお子さんが「明日は学校に行く」と毎日宣言するものの、実際には行けない日が続いている。そんな状況に直面している保護者の方は、不安や焦りを感じます。
春休み中のこの時期には、「新学期からは学校に行く」と言うパターンもあるんでしょう。
「結局行けないのに、どうして(毎日)言うんだろう?」
「いつになったら、本当に学校に行けるんだろう?」
お子さんの「明日は学校に行く」という言葉には、様々な心理が隠されています。
この記事では、お子さんの言葉に隠された心理と、保護者としてできることをお伝えします。
【不登校進行期とは】
不登校は、前兆期→進行期→混乱期→回復期という経過を辿ることがよくあります。進行期とは、不登校が始まり、心理的な落ち込みが激しくなり、やがてその状態が固定化されるまでの期間のことです。この記事は、主にこの時期のお子さんがいる保護者さんのための内容です。もちろん、それ以外の時期の方にもお役立ていただけます。不登校進行期の記事一覧はこちら
【サポート団体を利用しましょう】
不登校のお子さんのことを、保護者だけで対応する必要はありません。不登校のサポート団体を適切に利用することで、お子さんも保護者さまも、「次の一歩」に進みやすくなります。サポート団体の探し方は、こちらの記事をご覧ください。
【登校再開以外にも道はあります】
「不登校の次の一歩」は、「今在籍している学校やクラスへの登校再開」とは限りません。その上で、この記事は「お子さん自身が『そうしたい』と思っている」という場合について書いています。保護者の方は、不登校のサポート団体と話して「別の道」も見つけておくと、お子さんが「どうしても行けない」ときに選択肢を示しやすくなります。
目次
1. なぜ「明日は学校に行く」と言い続けるのか?
不登校進行期のお子さんが「明日は学校に行く」と繰り返す理由は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
① 本当は行きたい気持ちはある
子ども自身、学校に行くことを完全にあきらめたわけではありません。
心のどこかで「行きたい(行かなければならない、行った方がいい)」と思っており、その気持ちを自分自身にも言い聞かせるために「明日は行く」と宣言しているのです。
しかし、朝になると現実の不安やストレスが押し寄せ、「やっぱり行けない…」という気持ちが上回ります。
これは決して嘘をついているわけではなく、本人もどうしようもできない葛藤の結果なのです。
② 親を安心させたい
子どもは、不登校が続くことで保護者が心配していることを敏感に感じ取っています。
特に、保護者が「なんで行かないの?」と不安そうな顔をしたり、怒ったりしていると、子どもは「このままでは親が悲しむ」「怒られたくない」と思い、「明日は行く」と言うことがあります。
これは、「行くつもりはないのに適当に言っている」というわけではなく、その場の安心を得たいという気持ちの表れです。
③ 自分を責めている
「学校に行かなくちゃ」と思いながらも行けない状況が続くと、子どもは「自分はダメな人間だ」「どうしてこんなに弱いんだろう」と自責の念に駆られることがあります。
その罪悪感から、「明日こそは行こう」と何度も決意するのですが、実際には気持ちがついていかず、行けない自分にさらに落ち込むのです。
この状態が続くと、自己肯定感がどんどん低くなり、余計に学校に行くことが難しくなります。
2. 保護者ができる具体的な対応
「明日は行く」と言いながら行けない子どもに対して、保護者はどのように接すればよいのでしょうか?ここでは、具体的な関わり方を紹介します。
①専門家のサポートを受ける
最初に伝えた通り、お子さんのことを保護者だけで対応する必要はありません。
「学校に行きたくない気持ち」に詳しい専門家のサポートを利用しましょう。例えば、不登校のサポート団体やカウンセラーなどがいます。
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適切かつ具体的なアドバイスを受けることで、次の一歩に進みやすくなります。次項以下も、その前提のもとでご覧ください。