【ゲーム・スマホ特集】児童精神科医が伝える「ゲーム障害」の真実

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児童精神科医・関正樹先生インタビュー。第1弾のテーマは、「ゲーム障害」です。

「ゲームのやりすぎで、みんながゲームに依存するようになるわけではないんです」。
関先生の言葉が多くの保護者と子どもたちの心に響くのは、ご自身が「ゲーム育ち」だからかもしれません。

「不登校オンライン」のゲーム好き記者が、ゲーム障害の特徴とリスク、そして、食い止めるために「いちばん大切なこと」を聞きました!

インタビューにお答えいただいた方

関正樹

編集

不登校オンライン編集部

とある児童精神科医のゲーム遍歴

——関先生は、子どもたちのインターネット・ゲーム事情にお詳しいですよね。「これはご自身も子ども時代に相当ゲームをされているな……」と想像していますが、実際どうだったのでしょう?

はい。ちょうど小学校時代に、ファミコンが大流行しました。

実は、僕はアクションゲームがそんなに得意じゃなくて、「スーパーマリオブラザーズ」が全然クリアできなかったんですよね。
あんな簡単なアクションすらクリアできなくて、自分はダメなんじゃないかと思っていました。

それが「ドラゴンクエスト」に出会って大きく変わりました。ロールプレイングゲーム(RPG)は、時間をかければなんとかなるゲームです。
時間さえあれば、ゲームをちゃんとクリアできる。
それを、「ドラゴンクエスト」は教えてくれました。

とくに「ドラゴンクエスト3」はとてもよくやりました。ともに育ったと言っていいくらい。

それから、当時は野球のゲーム「プロ野球ファミリースタジアム」も好きでした。ピノの足が速かったですね。

大学時代には、「ファイナルファンタジーVII」をやりました。
これは、最初の方でアイテムを取り損なって、そのせいでラスボスにめちゃめちゃ苦労したっていう、ちょっとした思い出があります。
友だちが遊びに来ているときに、わーっと一晩かけてクリアしました。

大学卒業後、仕事を始めてしばらくすると、オンラインゲームにハマります。
MMO(多人数で参加するRPG)で人とギルド(ゲーム内コミュニティ)を組んだり、ギルドの幹部職をやってみたり。
それで「人間関係って大変だな」と学びました(笑)

ここ数年は、ずっと「スプラトゥーン」ばかりやっています。

そんな感じで、ずっとゲームは好きです。

——ゲームのジャンルは、年齢を重ねるごとにいろんなものを?

そうですね。

中学時代は、セガのメガドライブでシミュレーションゲームの「シャイニング・フォース 神々の遺産」をよくやっていました。
結構行き詰まるんですけどね(笑)それもまたおもしろかったです。

でも、生粋のアクションはずっと避けていました。
「ストリートファイター2」だけは、流行っていたので少しだけやりました。これも中学時代です。
もうどうしようもなく下手でしたね。「昇龍拳」が出せなくて(笑)苦労しました。

——ゲームには、ジャンルを問わず「物語」があるものが多いです。とくに、RPGの物語には、没入できるだけの深さがあります。

「ドラクエ5」の物語は印象的です。「誰を奥さんにするか」。

物語のなかで、主人公が「結婚」する場面があります。そこでお金を取るか、幼馴染みを取るか、仲間内で議論がありました(笑)

お金持ちのフローラを選んじゃうと、ラストシーンで、幼馴染みのビアンカは村で独身のまま暮らしているんですよね。悲しいというかなんというか。
「なんで僕はこんな道を選んでしまったんだ」っていう後悔たるや……。

当時はみんな、物語のなかの「勇者」になりたかったと思いますよ。そういう世代ですね。

「ゲーム障害」の3つの特徴

——先生の「ゲーム遍歴」をうかがった上で、さっそく核心です。
保護者の方から、お子さんの「ゲーム障害」を心配される声がたくさん寄せられています。そもそも、「ゲーム障害」とはどういうものなのでしょうか。

2019年、WHOの国際疾病分類第11回改訂版(ICD-11)にGaming disorder「ゲーム障害(ゲーム行動症)」が収載されました。
ただし、ゲームと精神医療領域の関係はまだまだ研究の途上で、エビデンスを積み上げている段階です。

ゲーム障害には大きく3つの特徴があります。

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