教員の子どもが不登校に「学びの多様化学校が娘の心にフィットした」【インタビュー前編】

3人のお子さんの母親・アクアさん(仮名)。地方の公立小学校で教員として働くなかで、不登校の子どもたちへ学校の対応に疑問を感じていました。
そのアクアさんの長女も、小学校で学校へ行かない選択をした一人。中学校は、学びの多様化学校を選びました。
インタビュー前編は、教員であり、不登校経験のある子どもの保護者でもあるアクアさんが語る、学びの多様化学校の実際です!(写真はご本人ではありません)
いろんなことを感じ取ってしまう心
母親から見ると、娘はいわゆる「敏感さん」。いろんなものを感じやすかったり、言葉数は多くなくて周りをよく見ていたりする子どもです。
本当に小さい頃、2〜3歳くらいからだったと思います。人前に出たりおしゃべりしたりするのを嫌がりました。保育園の発表会でも固まってしまうほうでした。
小学校に入学して間もなく、学校へ行き渋るようになりました。娘自身は「勉強が嫌い」と話していましたが、おそらくそれだけが理由ではないでしょう。
前での失敗が怖かったり、人の多い空間や「学校という集団社会」が苦手だったりなど、学校での集団生活が彼女には合わなかったのかもしれません。
さまざまな学びの場を追究して
私自身が教員をしているなかで、今の日本の教育のあり方への疑問もありました。
「やはり、そのあり方が負担になっている子どもがいる」。
自分の子どもが学校へ行かない選択をしたことで、それを実感しました。
教員という立場上、フリースクールや私立校など、さまざまな学びの場があることは知っていましたし、子どもの主体性を大切にできる学校がもっと増えたり、多様な学びを尊重できる雰囲気が社会全体に広がったりしたらいいのにという思いを持っていました。
そんななか、地元に学びの多様化学校ができるという情報を得たのです。
ぴったりはまった。学びの多様化学校での生活
中学生になるタイミングで、娘は学びの多様化学校へ通い始めました。