批判されたらヘコみませんか?荻上チキに不登校経験者が聞く
#不登校#行き渋り
企画者であり、不登校経験者(25歳)が自身の気になっていることについて、評論家・荻上チキさんに取材を行なった。
――憧れの人って荻上さんにはいますか?
だれかを理想にしたことはないですね。この業界って特殊で、評論家は10年に1人出るか出ないか、なんです。しかも、先輩評論家に牙をむくかたちでデビューするというのがこの世界のならわしなんです(笑)。もちろん尊敬している人もいますけど、「こうなりたい」というロールモデルはないんです。
――僕にとっては荻上さんが憧れの人です。僕は荻上さんがラジオで、いじめや不登校関連の発言をされているのを聞いて、「よく言ってくれた!」と気持ちが楽になったんです。
ありがとうございます。僕はメディア論を研究してきたんですが、たとえばテレビで「オネエ」をいじることによって同性愛差別が拡散していくとか、メディアにはそういう危険性がつねにあります。だから、僕は僕自身のメディアでのふるまいにはとても気をつかっています。たとえば放送中に同性愛的なものをからかうようなフレーズをポロって言ってしまう人がいたら、「同性愛者の権利は重要ですよね」という一言をはさむ、とか。大きく社会を変えられなくても、ちょっとした発言や態度を変えていくことはできますからね。
――批判を受けることもあると思います。僕だったら、批判されたらすぐにへこんでしまいますが、発言し続けるエネルギーはどこから湧いてくるんですか?