9割が「通わせたい」と回答  「学びの多様化学校」アンケート結果

#不登校#行き渋り#不登校特例校#学びの多様化学校

文部科学省が、不登校支援策として設置を進めている「学びの多様化学校(旧称:不登校特例校)」。全国に300校の設置を目指していますが、令和6年度にはわずか35校にとどまっています
開設予定の学びの多様化学校はあるものの、不登校児童生徒数が増加するなか、学習環境の整備がまだまだ追いついていないのが現状です。

「不登校オンライン」では、子どもの不登校・行き渋りを経験している保護者を対象に、学びの多様化学校に関するアンケート調査を実施し、157名の方からご回答いただきました。
その結果、およそ9割の保護者が「学びの多様化学校へ通わせたい」と回答。学びの多様化学校への保護者の期待の高さがうかがえます。

編集

不登校オンライン編集部

 

学びの多様化学校の認知度は

学びの多様化学校について知っているか尋ねたところ、「知っている」と答えた方が101名と、全体の64.3%を占めました。「『不登校オンライン』の記事で知った」と答えた17名を合わせると、およそ75%の方が、これまでに学びの多様化学校に関する何らかの情報に接していることがわかりました。

ただし、「お子さんの不登校や行き渋りを経験された保護者」という、限定された範囲の方々の回答ということには留意する必要があるでしょう。

 

学びの多様化学校を利用できる家庭は少ない

認知が広がっている一方で、これまでにお子さんが学びの多様化学校に在籍したことがあるかという質問に、「ある」と答えた方はわずか14名(8.9%)。
そのほとんどが、学びの多様化学校を好意的に評価しています。しかし、私立校の学費負担や、学びの多様化小学校から従来型中学への進学を懸念する声も寄せられています。

 

9割が学びの多様化学校に「通わせたい」。しかし課題も

お子さんが学びの多様化学校に在籍したことが「ない」と答えた方に、通学可能な学びの多様化学校があれば、お子さんを通わせたいかを尋ねたところ、「通わせたい」と回答したのは127名(88.8%)。1名が通学に向けてアクションを起こしています。

「通わせたくない」と回答した方も15名(10.5%)いました。学びの多様化学校が、必ずしもすべての家庭に適しているわけではなく、従来型学校のあり方の見直し、フリースクールなどほかの選択肢の充実も、同時に進めていくべき課題です。

 

学びの多様化学校の、ここが知りたい

お子さんが学びの多様化学校に在籍したことが「ない」と答えた方に、学びの多様化学校について知りたいことをお聞きしました(複数選択可)。

最も関心が高かったのは「学習内容について」。「学びの多様化」を謳っているだけに、どのように多様なのか、従来型の学校とどう異なるのかを知りたいとの声が届いています。

次に関心が高かったのが「費用について」。学びの多様化学校も公立小中学校であれば、費用面は従来型学校と同様の扱いです。しかし、通学可能な場所に学びの多様化学校があっても、私立小中学校では通わせることが難しいという声も多く、公立校の充実が求められています。

〈調査概要〉
「学びの多様化学校」についてのアンケート
調査対象:
・現在、お子さんが不登校・行き渋りである保護者さま
・以前、お子さんが不登校・行き渋りだった保護者さま
調査期間:2025年1月22日(水)~2月2日(日)
調査方法:Webフォームを用いたインターネット調査
回答数:157名

* * * * * * * * * *

次回は、在籍経験者の保護者から見た「学びの多様化学校のよかった点・よくなかった点」、在籍未経験者の保護者から見た「学びの多様化学校へ通わせたい理由・通わせたくない理由」をご紹介します!

「不登校オンライン」では、会員向けの記事(有料)をご用意しています。不登校のお子さんをサポートするために知っておきたい情報や、同じ悩みをもつ親御さんの体験談などを掲載しています。お申し込みは下記から(30日間無料)。

 

関連記事

登録から30日間無料!ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…?疑問への「答え」が見つかるウェブメディア 不登校オンライン お試し購読はこちら