「犬より向き合うべき対象がいるだろうよ!」 不登校の俺と犬のハナ①
#不登校#行き渋り#犬#高校生
高校時代に不登校を経験した古川寛太さん。学校へ行けない日々が定着し始めた1年生の冬、古川さんの家に「新しい家族」がやってきます。
両親や弟たちが夢中になる姿を、複雑な思いで見つめる古川さんの胸に湧き上がった思いとは……?
(連載「前略、トンネルの底から」第22回・写真は古川寛太さん)
家族会議は「無効」1票、賛成多数
リビングに降りると、犬を飼うことが決まっていた。
日曜の15時すぎ。家族内投票。
賛成4票、無効1票。
これから車に乗って、子犬を譲ってくれる方のところに行くらしい。家族5人が乗った車は県北へ向かう。
休みが点から線になり始めた、高校1年生、冬のことだった。
ケージの中に犬がいた。