【連載第6回】フリースクールは子どもにも保護者にもメリットあり

#不登校#行き渋り#フリースクール#出席扱い#居場所#発達障害

「3分で読める不登校の基本情報」をお届けする本連載。

不登校の子どもと関わるすべての「多忙な大人たち」のために、不登校の基本の「き」をご紹介します。

編集

不登校オンライン編集部

第6回は「フリースクール」です。

フリースクールは子どもたちの「居場所」

フリースクールは、学校以外の環境で子どもたちが自分らしく学び、成長できる居場所です。不登校など学校生活に馴染めない子どもたちをサポートしています。

地域によりますが、さまざまな規模・タイプのフリースクールがあり、子どもの困りごとやニーズに合わせて選ぶこともできます。

いずれもNPOや民間企業、個人によって運営されています。

フリースクールの4つのタイプ

フリースクールは、目的や支援内容によって、おおまかに次の4つのタイプに分けられます(これらに該当しないフリースクール、複数のタイプの特徴をあわせ持つフリースクールもあります)。

①心の回復を目指す
スタッフや仲間との対話や交流を通じて、自分に自信を持てるようサポートします。とくに、人間関係に悩む子どもに適した環境です。

②学習サポート重視
少人数制や個別指導で、丁寧な学習支援を受けることができます。特定の科目の苦手克服や、進級・進学のための学習に対応している場合もあります。

③自宅で支援を受けられる
登校や外出に不安を感じる子どもが、家庭訪問やオンライン指導などを通して、自宅で安心してサポートを受けることができます。居住地によらず支援を受けられるケースもあります。

④発達障害の子どもが対象
子どもの発達特性に合わせ、専門スタッフがサポートします。学習面だけでなく、ソーシャルスキルや自分をコントロールする力の向上を目指す支援を行っています。

フリースクールは保護者にもメリットがある!

保護者にとってフリースクールの存在がもたらす最大のメリットは、「安心感」です。

安心できる居場所を確保できれば、子どもは元気を取り戻していきます。子どもが生き生きと、その子らしくいられることは、保護者が何よりも望んでいることでしょう。

また、人間関係の構築、学習への取り組みなど、不登校で一旦立ち止まっていたことが動き出すことで、保護者の不安が軽減されます。

さらに、不登校に関連した保護者向けの相談や、学習・進学情報の提供を行うフリースクールもあります。

不登校に関わる悩みは、家庭の中だけで抱え込みがちです。フリースクールは、子どもだけでなく家庭全体で支援を受けられると言えます。

フリースクール利用でおさえておくこと

フリースクールの利用を検討する際には、次の点を確認してください。

①費用
フリースクールには利用料がかかります。月額費用は数万円程度が一般的ですが、施設やサービスごとに異なります。

②在籍校の出席扱い
文部科学省では、不登校中の子どもの学習を評価して「指導要録上出席扱い」とする施策を進めています(本連載第4回「不登校でも「出席扱い」になることもある!?」参照)。
「指導要録上出席扱い」は学校長が判断します。在籍校と話し合い、詳しい条件等を確認してください。その際、文部科学省の通知を示しながら臨むことをおすすめします。

③子どもとの相性
すべてのフリースクールが、すべての子どもに合うわけではありません。無理強いは逆効果になることもあります
施設の雰囲気やプログラム内容を見極めるために、見学や体験入学を積極的に活用してみてください。

子どもに合った居場所を賢く利用して

子どもが自分のペースで学び、成長していけるフリースクールと、制度上の在籍校。一人の子どもにとって、どちらか一方がずっと最適とは限りません。

両者を賢く使い分けて、そのときどきの子どもの状況に合った居場所を、上手く利用していきましょう。

〈参考〉
「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」令和6年8月29日(文部科学省)
フリースクールとは?不登校の子どもが利用するメリット・種類・料金(家庭教師キズキ家学)

次回は「教育支援センター」に注目します!

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