「ゾン100」から考える子育て 私たちは幸せになるために生まれてきた
子どものこれからを想ったとき「これ以上〇〇しないため・〇〇にならないためにはどうしたらいいのか」と、大人はつい考えてしまいます。しかし、数多くの親御さんの相談を受けてきた土橋さんは「幸せになるために何をするかを考えてみてほしい」と言います。(連載「出張版 お母さんのほけんしつ」第23回)※写真は土橋優平さん
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最近、私はあるアニメを観ています。『ゾン100 〜ゾンビになるまでにしたい100のこと~』です。主人公は新卒の男性。運の悪いことに彼はブラック企業に入社します。入社初日の歓迎会のあと会社に戻り、朝まで仕事をする始末。パワハラや過重労働など、劣悪な環境で仕事をして「なんのために生きているんだろう」、そんな考えに頭が支配されていたあるとき、突如世界はゾンビだらけに。そのとき彼は「やった! これで会社へ行かなくても済む!」と開放感200%。これから何をしようかと、白紙のノートを手に取ります。彼がノートの表紙に書いたのは「ゾンビになるまでにしたいこと100」でした。
一方、同世代のある女性は、ゾンビの世界で毎日足腰を鍛え、健康を保ち、危険を回避するための環境を整えています。彼女が持つノートの表紙には「ゾンビにならないためにすべきこと」という文字。私はそのとき「これだ」と思いました。私たちは生きていると、なんのために生きるのかと、ときおり哲学的な問いに立ち返ることがありますが、まさにこのアニメは私にとって大きな気づきを与えてくれました。
ふだん、多くの親御さんからご相談をいただきます。
【連載】出張版 お母さんのほけんしつ
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