塾が唯一、深呼吸できたところ

#不登校#行き渋り

高校1年生の1学期末から高校を休むようになった古川寛太さんは、母親から一枚のチラシを渡されます。それは、高校の近くにあった塾。教室は椅子や机も好きな方角を向いて、柔らかい雰囲気。古川さんはこの気配に溶け込むことができ、ときどき足を運ぶことになります。

連載「前略、トンネルの底から」第32回・写真は古川寛太さん)

著者

古川寛太

授業内容や同世代の雰囲気についていけない

2年生になんとか進級した。赤点だらけだった期末テストの補講課題も、夏から通い始めた塾を使ってぼちぼち進められたおかげである。頭に入った気はしなかったが、ともかく目の前の解答用紙はなんとか埋められるところまできた。

「学年も変わったし気持ちを改めてまた頑張ろう」「まずは勉学からだな」と決意を固め、俺は高校へ通い出した。そして案の定、うまくいかずに足が止まるようになっていく。梅雨時期には、もう学校へまともに行けなくなった。学年が変わって

【連載】前略、トンネルの底から
記事一覧

関連記事

登録から30日間無料!ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…?疑問への「答え」が見つかるウェブメディア 不登校オンライン お試し購読はこちら