人の目が怖くて不登校した僕が、路上マジックで成功した理由

#不登校#行き渋り

 人の目が怖くて不登校になったのに、路上に出てマジックを披露した――。そんな異色の経歴を持つマジシャン・神崎茶々丸さん(21歳)。起立性調節障害に苦しみ、中学2年から不登校。それでも路上マジックにチャレンジしてから、人生がひらけたという(※写真は神崎茶々丸さん)。

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――神崎さんは、中学2年生の前半から遅刻や欠席をするようになったとうかがいました。どんなきっかけがあったのですか?

 僕はもともと、朝起きるのが苦手だったんです。目が覚めても、体が動かなくて布団から出られないことがよくありました。後々、起立性調節障害だということがわかったのですが、当時は自分が悪いのだから、なんとかして改善しなくちゃといけない、と思っていました。毎朝、間に合うかどうかと肝を冷やして、学校へ着いてやっと落ち着くという感じでしたね。

 中学2年になったころからすこしずつ遅刻が増えていき、秋ごろには遅刻する日のほうが多くなってしまいました。学校って、朝に1分遅れで登校しても、午後から出かけて最後の1コマに出るだけでも、まったく同じ「遅刻」という扱いなんですよね。「1分遅れることがそんなに悪いのか?」、「間に合うことがそんなに大事なのか?」という、学校に対する不信感みたいなものも生まれてしまいました。

人目を気にして

――その一方で、当時から手品が好きで、学校でもみんなの前で披露して注目を浴びるような一面があったそうですね。

 僕は目立つのが好きで、手品や小ネタを人前で披露するようなこともしていたので、校内では有名な存在でした。そうした注目を浴びる側の人間であるにも関わらず、「遅刻が多い」という負のレッテルを貼られることに罪悪感があって、精神的に追い詰められていった部分もあります。

 もともと、人にどう見られているかがすごく気になって、「このひと言を言ったら、みんなからどう思われるんだろう」と考えるようなタイプです。その延長線上で、「遅刻したらどう思われるんだろう、何を言われるんだろう」と悪いほうにばかり考えて、誰のことも信用できないような気持ちになってしまったのかもしれません。遅刻のことで、直接誰かに責められたわけではないんです。ただ僕が、まわりの目を気にしていたんですね。

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