「不登校はズル休みじゃない」16歳の当事者が今伝えたいこと

 今回執筆した相良(さがら)まことさんは、不登校に対する差別や偏見が当事者に罪悪感を与え、苦しめていると感じている。相良さんの思いを書いてもらった。

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 「新しい元号は令和であります」。私はこの歴史的瞬間を見届け、「新元号、いいね」「いや微妙」「次の仮面ライダーは令和ライダーか」など、世間の反応を眺め、楽しんでいた。

 そんななか、元号も変わったというのに、なぜ世間はいまだに不登校というワードに「ズル休み」「悪いこと」というイメージを持っているのか、との思いが私の頭をよぎった。

 「うつ病は甘え」と同様にこの凝り固まった風潮は根強いと思われる。それゆえに学校でつらい思いをする子どもに対しても親は登校を促し、「学校復帰」を押しつけ、そして子どもはようやく不登校になっても罪悪感に悩まされてしまうのだ。

 「学校はつらくてもがんばって行く場所」との考えや状況がつくり出され、子どもは「せっかく休んだのに心が休まらない」ことになっていると、当事者としては感じる。

中1ギャップで

 私は、小学校時代、不登校という概念さえも知らずにいた。しかし、中学入学で環境が変わり、いわゆる「中1ギャップ」から、入学してまもなくパニック症を患った。

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