学校・勉強・進路の話をすると泣いたり暴れたり……話さないわけにはいかないのに、どうしたらいいの?
不登校の子どもに将来の話をすると、泣いたり暴れたりで手に負えない。このようなお悩みはありませんか?
子どもの将来を思うからこそ、少しでも早い段階で解決をしたいと考えるのは、保護者の立場からすれば当たり前のことです。
しかし、泣いたり暴れたりする子どもにとっては「今は話を進めるタイミングではない」のかもしれません。だからといって、何もしないわけにはいかないと考えることも、また事実でしょう。
そこで本記事では、将来の話をすると泣いたり暴れたりする子どもへの保護者の対応を紹介します。
※大前提として、不登校についても、「泣いたり暴れたり」についても、家庭だけで対応する必要はありません。相談先については、記事「不登校のサポート団体・専門家(相談先)の例と探し方を紹介します」をご覧ください。
目次
学校・勉強・進路の話を、「しないわけにはいかない」という保護者の思い
たいていの保護者にとって、子どもの不登校は大きな悩みの一つです。
長い人生の中ではそんなこともある。そう受け入れていたとしても、子どもの将来を考えれば、どうしても早めの対策が必要だと思ってしまうものです。
また、遠い未来のことまで考えなかったとしても、単純に「勉強についていけなくなるのでは」「このまま学校に行かなくなるのでは」と、心配の種は尽きません。
このような葛藤があればこそ、話をしないわけにはいかないと考え、実際に子どもと話し合いの場を持とうとするのです。
しかし、勉強や学校、将来の話をすると、子どもが泣いたり暴れたりするケースがあります。このような場合、無理に話を進めようとしても、子どもも保護者も消耗するだけで、何も解決しません。子どもの気持ちが理解できず、余計に混乱することも考えられます。
子どもの幸せを願った行動だったはずなのに、全力で拒否され、どうすればよいのか分からなくなってしまう。そんな保護者は多いのです。
なぜ、子どもは「泣いたり暴れたり」するのか
では、実際のところ、なぜ子どもは将来の話をしようとすると「泣いたり暴れたり」するのでしょうか? もちろん、子どもの考えや思いは千差万別なので、これが正しいと決められるわけではありません。
しかし、現状を打破するために、考えられる理由をいくつか挙げてみます。
- 親・学校そのものが怖い
- 不登校になっている自分が情けない
- 聞かれることで嫌なことを思い出している
- どうしたいか聞かれても、自分の中に答えがない
- 言語化ができない
ここで注目してほしいのは「自分の中に答えがない」「言語化ができない」という理由です。もやもやとした気持ちや不安を言語化するのは、大人でも難しいことですよね。
子どもが「自分がいま不登校である」という事実に傷ついているケースもあります。また、保護者に迷惑をかけていると考えていれば、余計に何か答えなければと焦ってしまいます。しかし、焦ったところで簡単に答えが出てくるわけではありません。
答えなければという焦りと明確な答えがないという矛盾、どうすればよいのか分からない不安。
この混乱が、泣いたり暴れたりすることにつながると考えられます。言い換えれば、言葉にできないからこそ、泣いたり暴れたりすることで、言語化できない不安や焦り、怒りや悲しみを伝えているのです。
泣いたり暴れたりする子どもへの対応
では、泣いたり暴れたりする子どもには、実際にどのように対応すればよいのでしょうか。