「不登校で勉強やる気ゼロ」に効く言葉〜なぜ学ぶのだろうという問いへの答え〜

「不登校の子が勉強しない」という悩みは、多くの親御さんが抱えているもののひとつです。

中には、「もう何か月も(何年も)勉強していない」「小学校からずっと授業に出ていない」という方もいらっしゃいます。

  • 「本人は高校に進学したいって言っているけれど……」
  • 「外出したり、好きなドラマを観たりはできるのに……なんで勉強しないのかしら」

親御さんがあの手この手で声をかけてみても…本人は動けないのか、動かないのか、とにかく動かない。

でも、もうそろそろ進路とか、現実的なことも考えなきゃいけない。

本人のスイッチみたいなものを誰かが押してくれないかと思うけれど、誰に相談すればいいかわからない。

親は途方に暮れて、家でゲームをしている子にキツイ言葉を投げつけてしまう……

そんなお悩みはありませんか?

不登校の子が勉強をしない原因はいくつもある

不登校の子の状況は、いくつかの段階に分けられます。

心身の休養が必要な「回復期」の子には、無理に勉強をさせずに、様子を見て見守る方がいいでしょう。

その見極めは、医療機関や支援機関などの助言を求めて慎重に行うことをお勧めします。

ただ、気力も十分に回復して、家で退屈そうにしているのに、勉強しない(勉強に取り組み出さない)という子もいます。

そんなお子さんが「勉強しない」原因(タイプ)は、いくつか考えられます。

「ずっと勉強していなかったから、勉強に近づくのが怖い」のかもしれません。
「勉強のやり方が分からないからできない」のかもしれません。

そして、中でも親が手を焼きやすいタイプが、「勉強する意味がわからないから、やる気が起きない」という子です。

「どうして勉強しなきゃいけないの?」という言葉をストレートに親にぶつける子もいます。

不登校の子どもが「勉強する意味がわからないから、勉強のやる気が出ない」と思う理由

不登校の子どもが「勉強のやる気が出ない(勉強する意味がわからない)」と思う理由も、いくつかのパターンに分かれます。

例えば、そもそも学校に行くことにポジティブなイメージを持っておらず、「どうして勉強して高校や大学に進学しなきゃいけないの?」と思っていることがあります。

また、周りにクラスメイトがいたら、「自分だけ勉強できないとマズイ」という気持ちが湧きやすいです(そういうモチベーションの持ち方には賛否があると思いますが)。

ですが、学校から離れて周りに同級生がいない環境なので、危機感を抱きにくい(=やる気が生じにくい、勉強する意味を見出しづらい)こともあります。

他に、「勉強の成功体験がなく自信がないので、自分が勉強できるようになるなんて信じられない。だからやる気が起きない(勉強をする意味がわからない)」というパターンもあります。

「どうして勉強しなきゃいけないの?」という問いに親ができる効果的な声かけ

「どうして勉強しなきゃいけないの」と言われたとき、親はどのように答えればいいのでしょうか?

効果的な声かけのひとつに、「勉強の意味や目的をあえてはっきりと言わない声かけ」があります。

たとえば、このような声かけです。

どうして勉強しなきゃいけないんだろうね。お母さん(お父さん)も、若い頃、何で勉強するんだろうって思ってたよ。でもね、あなたにとっての勉強する意味は、必ずあると思う。ちょっと勉強してみることで、見つけやすくなるかもしれないね

いろんな理由を言う人がいるけど、勉強する意味には「たった一つの、全員に共通する正解」はないと思うよ。みんな、勉強しながら、自分だけの勉強の意味や目的を見つけていくものなんだ。少しずつでも勉強してみたら、あなたにとっての意味が見つかるんじゃないかな

これらの言葉に共通するポイントは「親がはっきりした答えを提示しない」というところにあります。

子ども自身に勉強する意味・目的を探すようにうながしている点です。

どんな子にも学びの欲求があります。

不登校の傷つきから回復した子の心には、どこかのタイミングで学びの欲求がわいてくるものです。

お子さんによっては、そのタイミングは、かなりゆっくりのペースでやってくるかもしれません。

そんなとき、親があせって勉強を押し付けるのではなく、子ども自らが勉強したいと、勉強の意味や目的を見つけ出せるようにうまく声かけを重ねていくことが大切なのです。

自分自身で見つけた意味や目的は、どんな金言にも勝ります。

子ども自身が、勉強する意味や目的を見つけることができれば、自然に一歩踏み出すことができます。

不登校の子どもがなかなか勉強のやる気を出さないと悩んでいるのであれば、この声かけを試してみてください。

「不登校の子どもへの(勉強についての)声かけ」については、様々な方法があります!今後も、「不登校オンライン」で紹介していきます。

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