ストップ、教材つまみ食い癖!〜飽き性さんの勉強法〜

不登校の最中でも、「勉強したい」と思うお子さんはもちろんいます(今がそうじゃなくても、いずれそのときが来ます)。

ですが、学校や勉強から離れていると、「自分に合った勉強法」がわからなかったり、昔はわかっていたのに忘れていたりすることもあります。

例えばお子さんは、「新しい参考書を買って、最初は意気込んで取り組むけれどすぐに飽きて、あんまり読まないうちに投げ出す…」ということを繰り返したりしていませんか?

今回は、「飽き性さんの、正しい参考書との付き合い方」をお伝えいたします。

「参考書の途中やめ」でお困りでしたら、ぜひ今日から実践していただければと思います。

「同じ参考書を何回も繰り返すといい」ってホント?

「教材のつまみ食い癖・飽き性」の相談への回答として、「参考書は増やしすぎないほうがいい。1冊をやり切り、何度も繰り返すのがよい」というアドバイスを耳にしたことがありませんか?

この説は、一般論としては間違いではありません(「お子さんの好み・学力・目的などに応じた適切な参考書を選んでいる」という前提ではあり、また「新たに問題集にも取り組んだ方がいい」という時期が来ることもあります)。

しかし、実際に試してみると、同じ本を繰り返し勉強するのは難しい…。

「ある1冊の参考書」は、どの章も似たような構造(書き方)になっているので、どうしても飽きがちなのです。

これは、やる気や性格の問題ではありません。人間の脳には新しい刺激を求める性質があるので、どんな方でも同じことを繰り返すとどうしても飽きるのです。

1周するのだって大変なのに、それを3回も5回も繰り返すようにと言われても、実現が難しいですよね…。

不登校で勉強から離れていたのなら、なおさらかもしれません。
また、発達に特性があって飽きやすい場合も、なおさらかもしれません。

参考書は変えない。変えるのは勉強法

では、どうすれば「1冊の参考書と向き合うことができず、どれも挫折している」という状況を解決できるのでしょうか?

その答えは、「参考書それ自体は変えずに、”方法”を変えていく」ことにあります。

ただ何周も同じように繰り返すのではなく、飽きが来ないように方法を変えていくのです。
たとえば、英単語帳一つとっても、下記のようなバリエーションを出すことができます。

  • 単語を見てから和訳を見る
  • 和訳を見てから単語を見る
  • 音声CDを流す
  • 音読をする
  • フラッシュカードを使う 
  • 友達や家族にクイズを出してもらう
  • 語源を調べてみる
  • ChatGPTに小テストを作ってもらう

ただ、最初から毎日のようにやり方を変えると安定しないので、まずは特定の勉強法で進めます。

そして、しばらくして飽きが来たときにさまざまな方法を組み合わせて工夫を重ねることで、新しい刺激を得ることができるのです。

これによって、同じ教材を使いながらも、新鮮な気持ちで1冊の参考書を繰り返すことができるのです。

つまり「参考書のつまみ食い癖」「飽き性」の根本解決のためには、「1冊の単語帳を根気強く繰り返すのがよい」というアドバイスだけでは不十分で、「同じ参考書のまま、使い方を変えることができないか考えること」が重要なのです。

これはあくまで一例です。
ちょっとした工夫で、飽き性、かじり癖は改善することが多くあります。

まとめ

今回は英単語帳のみを取り上げましたが、国語や数学などについても同様の考え方が応用できます。

一つの参考書と向き合い続けることが難しい場合には、新しい参考書に取り組むのではなく、「新しい使い方」を提案してみるとよいかもしれません。

お子さんに合わせて、今回の方法を参考に、最適な学習法を見つけてみてください。また、他の学習法についても紹介していきますので、お楽しみに!

※不登校のお子さん(の勉強)を、親御さんだけで対応する必要はありません。不登校の親子をサポートする団体はたくさんありますので、そういうところもぜひ探してみてください。

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