作家・燃え殻さんインタビュー|生きづらさと向き合う④ 不登校の人は「学校に行かない生き方」を探すことが超重要
#不登校#行き渋り#燃え殻
日常に現れる生きづらさや孤独、不安、そしてその中に差し込む小さな「光」。 そうした揺れを描き続ける作家・エッセイストの燃え殻さん。
不登校オンラインでは、燃え殻さんに「生きづらさ」をテーマにインタビューしました。全6回の連載でお届けします。
第4回のテーマは「学校に行かない生き方を探すことの重要性」。 「嫌なことをしなくてもいい。でも、代わりにできることを探す」。そう語る燃え殻さんに、ご自身の具体例を交えながら、不登校の人が自分らしい生き方を見つけるヒントを伺いました。
目次
「日常を縛られない生活」。生活は不安定、だけど体調がずっといい
― 不登校の子どもと両親が悩みがちな理由の一つに、「学校は、行くものである」というある種の常識、固定観念に縛られていることがあります。燃え殻さんには「常識や固定観念」による「生きづらさ」に向き合ったご経験はありますか?
燃え殻(敬称略。以下同様):僕の両親は「普通にしてくれ」というのが口癖でした。それが一番つらかったですね。普通にできないんですよ。テストや教科書にもずっと絵を描いたり文字を書いたりしている人間で、ある種、現実逃避だったのかもしれません。
夜中はずっとラジオを聴いていて、「ラジオの向こう側の人たち」を友だちだと思っていました。学校に行ってもずっと眠くて勉強は疎かでした。先生もクラスメイトも好きじゃない。でも、両親は「とにかく学校に行ってくれ、普通にしてくれ」と話していました。
親に抗うエネルギーもない。なんとなく頑張ろうとしましたが、できない、できない、できないというのを繰り返していました。



