「子どもの不登校と夫婦関係」、現在悩んでいる方への妻（母親）たちからのメッセージ【不登校と夫婦関係のアンケートから（12）】【調査報道】
ウェブメディア「不登校オンライン」は、2025年3月12日〜25日に、お子さんが不登校・行き渋りである（であった）保護者さまを対象に、「不登校の保護者の夫婦関係」についてのアンケートを実施しました。
本記事では、そのアンケート中の「『子どもの不登校と夫婦関係』に関連して、現在悩んでいる方へのメッセージをお願いします。」という設問にお寄せいただいたお声と、キズキ不登校相談員・伊藤真依からのコメントを紹介します。
※紹介内容は、回答原文をもとに、不登校オンライン編集部が類型化・再構築・編集を行ったものです。
※回答者：全て「妻（不登校の子どもにとっての母親）」、敬称略、順不同で、もりこ、すいーとぽてと、なお、やまぐち、ま、あげは、みえころ、F母、153、Hideko、らい、Sakl、子育てを楽しみたい、しんのすけ、yoshino、もも、よーちん、きんたろう、コ、あじたま、natsumi
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目次
類型①：一人で抱え込まないで
不登校の問題を家族だけで抱え込むのは本当に大変です。私もそうでした。夫には理解してもらえず、孤独でつらい日々が続きました。
でも、第三者に相談することで、気づきや変化が生まれました。児童相談所や教育センター、心理士さん、ママ友など、自分に合う人を見つけてみてください。
まずは、「自分を助けてくれる人」を増やすことが大切です。話せる場所があると、それだけで少し肩の荷が下りますよ。
類型②：夫には期待しすぎないで
「なぜ夫はわかってくれないの？」と何度も思いました。でも、わかろうとしない人に期待し続けると、自分が壊れてしまいます。
私も、夫にはあまり関わらないようにしようと決めてから、少しずつ楽になりました。
もちろん、協力してくれたら嬉しい。でも、そうでないなら、割り切るのも一つの選択肢です。あなたは、もう十分頑張っています。
類型③：まずは自分自身を大切にして
毎日、子どもの対応に追われて、自分のことなんて後回しになっていませんか？でも、あなたが笑っていないと、子どもも安心できません。
食事が適当になってもいい、掃除が行き届かなくてもいい。たまには、好物を食べて、自分を優先していいんです。
「大丈夫。今日はちょっとだけ休もう」と自分に言ってあげてくださいね。
類型④：子どものペースを信じて
不登校になると、将来が見えなくて不安になりますよね。でも、焦って無理に変えようとしても、逆効果になることもあります。
私は、「この子は、この子のペースで動くはず」と信じて見守ることにしました。
周りと比べないこと。それが一番の支えになると気づきました。トンネルの中にいるような気分の日々も、必ず抜け出せる日が来ます。
類型⑤：夫婦で分かり合えなくても敵対しないで
夫婦といえど、違う環境で育ってきた者同士。不登校に対する考え方が違っていて当然だと思います。
大切なのは、「敵にならないこと」。
全ての意見を擦り合わせる必要はなくても、話し合える土台を保つことはできます。
つらいときは、「私はこう思っている」と素直に伝えていいんです。弱音を吐いても大丈夫。あなたは一人じゃありません。
類型⑥：家族全体の絆を意識して
不登校の渦中にいると、母親に負担がのしかかります。でも、子どもにとっては「父も母も味方」だと感じられることが大事なんだと思います。
だからこそ、夫を責めすぎず、話を共有し、同じイメージを持つ努力が必要なのかもしれません。
たとえうまくいかないことがあっても、家族は敵ではない、味方なのだと伝えられるような関係でいたいと思っています。
類型⑦：それでも希望はあります
我が家は、不登校がきっかけで夫婦関係が壊れかけました。でも、時間をかけて、少しずつ互いを理解し合い、今では絆が深まったと感じています。
「いつかはこの経験が、家族の財産になる」と信じて、今日一日をなんとか乗り越えていきましょう。
あなたにも、きっとそんな未来が待っています。
類型⑧：仲間はいます
このメッセージを読んでくださっている方へ。あなたは、今、とても大きな困難に立ち向かっています。でも、同じように悩んでいる人が、ここにもたくさんいます。
できるなら、そんな人たちとつながって、話してみてほしい。共感できること、励まし合えることが、必ずあります。どうか、孤独にならないで。仲間は、ここにいます。
不登校相談員・伊藤真依（株式会社キズキ）のコメント
私自身、高校時代に不登校を経験しました。
母は思いを言葉にするタイプで、父は黙っていることの多い人でした。母が「どうしてもっと向き合ってくれないの」と父に怒っている場面も、何度も見た記憶があります。
あれから10年ほど経って社会人となり、ようやく冷静に不登校の当時を振り返れるようになって気づいたことがあります。
大学受験の時、私に合う進路の選択肢を一番多く調べてくれていたのは、あのとき静かだった父でした。（母の立場からしたら、良いとこだけ持っていったように見えたかもしれませんが…）
行動の仕方も、感情の出し方も、人それぞれです。
「積極的な関わり方」の形は一つではないことを、私は後になってようやく知りました。
子どもは意外と、親の想いをどこかでちゃんと感じ取っています。
支える形は家庭ごとに違っていていいと心から思っています。
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