正論で武装する父親に大学受験の件を報告(3)

#不登校#行き渋り

大学受験に関する詳細を父親に伝える必要が生じてきた古川さんは、父親が遅い時間に酔って帰宅してきた日に勇気をしぼり出し、自分の意思を伝えます。すると、父親は脈絡なく怒鳴りつけたまま、息子を掴みます。そのとき、古川さんは無上の喜びを感じたようです。果たして、その顛末は…。

連載「前略、トンネルの底から」第38回・写真は古川寛太さん)

著者

古川寛太

父親が胸ぐらを掴みながら話しかけた内容は、子どもに対する期待感

「うるさいな」と俺が伝えると、「すべてお前のせいだろ」と父は脈絡なく怒鳴りつけたまま俺を掴んだ。嬉しかった。ようやく父がここまで”降りて”くれたのだ。ひたすら理屈っぽく正論で武装する彼が自分のことを棚に上げ、エモーショナルに責任を投げてきた。やっと二人が同じフィールドで語りあえる瞬間だった。激昂する父に対して、俺は笑っていた。ニヤニヤとしていた。久しぶりにこんなに笑顔になったと思う。嬉しかったのだ。

【連載】前略、トンネルの底から
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