
どうして守ってくれないの?眼前の体罰を見過ごされて不登校に
#不登校#行き渋り
今回の執筆者、スライムさんは、学校での経験をきっかけに「大人を信頼できなくなった時期がある」という。ご自身の経験と当時の心のうちを書いていただいた。
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僕が不登校になったのは、中学1年生の冬。きっかけは、部活の先生でした。入部した運動部の顧問の先生が日常的に生徒に体罰をしていたのです。入部から半年ほどが経つと、僕も先生から体罰を受けるようになりました。練習のやり方を少しまちがえてしまったことで、「そんなふうにやれって言ってねえだろ」と言われ、靴を履いたまま蹴られたのです。
先生からの暴力はショックでした。しかし、それ以上に副顧問の先生が蹴られていることを知っているにもかかわらず、その場で何も言ってくれなかったことに僕は傷つきました。
平気で生徒に体罰をする先生と、それを知っているはずなのに何も言わず生徒を守ってくれない先生。その両方の存在に気づいたとき、僕は大人への信頼を失いました。先生から暴力を受けたことで「きっと先生たちは、生徒や子どもを大人に従うべき存在として見下しているんだろうな」とも思うようになりました。それから先生という大人が信じられなくなり、僕は学校へ行かなくなりました。