「保健室は子どもに休み方を教える場所」元養護教諭が語る学校の保健室の使い方

#不登校#行き渋り

どこの学校にもかならず1人はいる保健室の先生。保健室の先生は日々どんな気持ちで子どもに接しているのでしょうか。また子どもや親は、どこまで保健室を頼ることができるのでしょうか。保健室の裏事情や不登校の子どもたちへの思いについて、養護教諭インフルエンサーとして活躍する「にこ」さんが、「全国に4万人いる養護教諭のうちの一意見ですが」と断りながらも、本音を語ってくださいました。

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――保健室の先生、正確には「養護教諭」がどのような資格をもっているのか、保健室では何ができて何ができないのか、私たちは意外と知らないものです。まずは「保健室ってどんなところ?」ということから教えていただけますか?

 保健室のことって、案外知られていませんよね。まず、「養護教諭は学校の先生なの? 看護師さんなの?」とよく聞かれるのですが、養護教諭は学校の先生、つまり「教員」です。大学や短大、専門学校で教員免許のひとつである「養護教諭免許状」を取得して、一般的には教員採用試験に合格してから採用されています。

免許を取るには、一般的な先生を目指す人と同じ教育学の勉強をしながら、救急救命やアレルギー対応など医学的な知識も学ぶんですよ。 ちなみに、私は大学で心理学を専攻しながら、養護教諭の免許を取りました。最近は、私のように心の勉強をしながら、養護教諭を目指す人も増えていますね。

保健室には、「医療行為をしてはいけない」という決まりがあります。できるのは、「学校でその日に生じた体調不良やケガのうち、病院へ行く必要のないものに対して、その場でできる手当てや緊急時の対応」だけ。だから、「昨日、ケガしたときに貼ってもらった絆創膏がはがれちゃったから、貼り直してください」というお願いには本来は応えられません。もちろん、ケースバイケースで対応することもありますけどね。

「悩みごとを聞いてほしいときや、教室に入りたくないときに保健室へ行ってもいいですか?」と聞かれることもよくあります。これは、もちろん大歓迎。「開かれた保健室」をモットーにしていた私は、サボりも公認にしていました。「これがイヤだからサボりたいよ」と正直に言ってくれれば、「そうなんだね、じゃあどうする?」という作戦をいっしょに立てられるからです。これは甘やかしではなく、「休み方の勉強」ですね。

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