「30歳を目前に焦っていた」就活失敗を機に大学生でひきこもった私が再び動き出すまでに取り組んだこと
就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。同居する両親以外とのかかわりがなくなっていたと語る岡本さんは25歳でひきこもりを脱し、30歳で働き始めます。ひきこもりから再び動き出すまでのあいだに何があったのか、岡本さんにうかがいました(※写真は岡本圭太さん)。
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――岡本さんがひきこもったいきさつからお聞かせください。
僕が最初にひきこもったのは、大学在学中の22歳。そこから25歳までの3年間でした。きっかけは就職活動の失敗です。20社ぐらい受けましたが、とにかく受からない。筆記試験は受かるのに面接試験が通らない。
そうしたなか、同級生たちが次々と内定を決めていきます。サークル仲間で集まると、こう聞かれるわけです。「岡本は就活どうなの?」って。もちろん、親戚や両親も同じことを聞いてくるわけですから、こういう質問を受けるような場面から遠ざかるようになると、すこしずつ人間関係が希薄になっていきます。気づけば、同居する両親以外との関わりがなくなっていました。
ひきこもっていた期間は3年ですが、コンビニや図書館など、他人との会話を求められない場には外出できました。「自室からまったく出ない」という期間も2週間~3週間はあったように思いますが、正直おぼえていないんです。今思えば、心の防衛反応だったのでしょう。あのつらさを意識してしまったら身も心も耐えられない。無意識にシャットダウンし、自分を守っていた。だから、記憶にないんだ、と。
――ひきこもりを脱するきっかけは?