高校へ行ってと親は言うけれど、私は通える自信がなかったんです
私にとっての「中学校の壁」はたくさんありましたが、そのひとつは「高校受験」でした。
私は中学に入ってから、中学卒業後のことまでは考えていませんでした。将来やりたいこともありませんでした。だけど時間は待ってくれず、あっというまに中3になり、進路希望の紙をくばられるようになりました。
私にとって、中学校はいじめを受け、友だちもできず、とても苦しい3年間でした。ただ生活しているだけで苦戦をした私が、高校へ行って、また3年間生活を送るのは、すごく不安でした。
また、勉強もできなかった私は通っていた塾でも「行ける高校はないよ」と言われていました。いろいろな不安を持ったまま進路の紙になんて書けばいいんだろうと悩みました。でも、思いつきません。三者面談のときも「進路、どうするの?」と聞かれましたが答えられないままでした。
自分がこのあと、どうしていきたいかがわからない。母親には「高校へ行ってほしい」と言われていました。でも自分には高校へ行ける自信がないし、行きたいと思う高校もありませんでした。中学での経験から、自分にはこれ以上、学校生活をおくることが想像できなかったのです。高校へ進学してもすぐ行かなくなるんじゃないか、という気もしていました。行かなくなるのにお金を払って入学しても意味ないな、とも思い、中学3年になっても1度も高校見学へ行かずに夏休みを迎えてしまいました。
【連載】私がぶつかった中学校の壁
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