「こんなのもわかんねーの」 先生の一言が今も胸につかえてます

連載「私がぶつかった中学校の壁」vol.2

 私の「中学の壁」は「先生からの一言」です。

 小学3年生のとき、担任の先生からの体罰により私は不登校になり、そのまま中学に上がりました。中学校入学という新しい環境に気分も変わり、1カ月くらいは休まずに通っていたと思います。

 けれど、小学生のときにまったくやっていなかった勉強の遅れが埋まらず、わからない授業が多いのが苦痛でした。そして入学後、数週間が経った数学の時間に、先生から「忘れられない一言」が放たれたのです。

 わからないまま進んでいく授業がイヤで、授業中、私の席の近くに先生が来たときに勇気をふりしぼって聞きました。「すいません、『四則演算』ってどういう意味ですか?」と。体中に汗をかくほど緊張しながら聞いたことをおぼえています。足し算や割り算といった言葉なら知っていましたが、「四則演算」という四字熟語はまったく知りませんでした。そのうえ、クラスメートたちは当たり前のように使っていた言葉だったので、「この言葉を知らないと、たぶんこの先ずっと、ついていけなくなる」と感じたからです。

【連載】私がぶつかった中学校の壁
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