【高校生/不登校回復期】少し動き始めた春、「また崩れたらどうしよう」と不安になる親の気持ちを整えるヒント【不登校の知恵袋】
日差しが暖かくなる春。
新年度の始まりとともに、不登校の状態にあった高校生の子どもが、少しずつ外へ目を向けたり、会話が増えたり、進路の話を口にしたりすることもあるでしょう。
親としては、暗闇の中に光が差し込んだような安堵を覚える一方で、「ここまで来たけれど、また崩れたらどうしよう」「期待していいのか、それとも慎重でいるべきか分からない」と、強い不安も湧いてくるのではないでしょうか。
一度、子どもが深く傷つき、動けなくなった姿を見ているからこそ、慎重になるのは自然なことです。
回復の兆しが見えてきたからこそ、不安も大きくなる。それは親として当然の反応です。
この記事では、動き始めた子どもを前にして揺れ動く親の気持ちをどう整えるか、そしてこの春をどう過ごしていくと気持ちが少し楽になるのかを、具体的なヒントとともにお伝えします。
【不登校回復期とは】
不登校は、前兆期→進行期→混乱期→回復期という経過を辿ることがよくあります。回復期とは、「不登校状態ではあるものの、心理的状態が改善され、心的エネルギーが溜まりだし、一人での外出が自由になってくる期間」のことです。この記事は、主にこの時期のお子さんがいる保護者さんのための内容です。もちろん、それ以外の時期の方にもお役立ていただけます。不登校回復期の記事一覧はこちら
【サポート団体を利用しましょう】
不登校のお子さんのことを、保護者だけで対応する必要はありません。不登校のサポート団体を適切に利用することで、お子さんも保護者さまも、「次の一歩」に進みやすくなります。サポート団体の探し方は、こちらの記事をご覧ください。
目次
親の不安の正体を知る――なぜ「期待」が「恐怖」に変わるのか
まずは、「また崩れたらどうしよう」と感じる自分を否定しないことが大切です。不安の正体を整理すると、気持ちを扱いやすくなります。
「期待」が「執着」に変わることがある
子どもが少し前向きな言葉を口にしたり、外出できたりすると、親の心には「やっとここまで来た」「このまま元に戻れるかもしれない」という期待が生まれます。それ自体は自然なことです。
ただ、その期待が大きくなりすぎると、いつの間にか「今度こそ続いてほしい」「何が何でも崩れないでほしい」という執着に変わることがあります。
執着が強まると、子どもの今の状態よりも、親の願望や理想に意識が向きやすくなります。
そのズレが、予定通りにいかなかったときの大きな落ち込みや、子どもへの見えにくいプレッシャーにつながります。
「また崩れるかも」は予期不安でもある
過去に、体調が悪化したり、登校を試みたものの続かなかったりした経験があると、親の心や体は「また同じ痛みを味わいたくない(子どもに味わってほしくない)」と自然に警戒します。
こうした「予期不安」は、親として未熟だから生じるものではありません。子どもを大切に思っているからこそ起こる、防衛反応の一つです。
大切なのは、この不安を「なくそう」とすることではなく、「そう感じるのは当然だ」と認めた上で、どう扱うかを考えることです。
不安がある状態でも、子どもとの関係を安定させていくことはできます。
「回復は一直線ではない」と捉え直す
回復期の変化を現実に近い形で理解しておくことは、親の安心にもつながります。「少し進んで、少し戻る」を前提にしておくと、揺れに振り回されにくくなります。



