「人生は楽しいと意地でも子どもに伝えたい」児童文学作家・はやみねかおるが語る楽しく生きるためのコツ

#不登校#行き渋り

「子どもたちには『今が一番楽しい』と意地でも言い続けたいんだ」と語るのは、児童文学作家・はやみねかおるさん。はやみねさんは、2人の中学生が推理と冒険をくりひろげる『都会のトム&ソーヤ』シリーズなど多数の作品で人気を集めています。はやみねさんに自身の子ども時代のことや、子どもたちへの思いについてうかがいました(※写真ははやみねかおるさん)。

* * *

――はやみねさんは、どのような子どもでしたか?

 本やマンガを読むことが好きな子どもでしたね。手塚治虫が『ブラック・ジャック』の連載を始めたのが、僕が小学生のころです。『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年マガジン』、『週刊少年チャンピオン』などのマンガ雑誌を友だちと夢中で読んでいました。当時読んでいた本は今も自宅の屋根裏部屋に並んでいます。高校を卒業するまでは、毎日の風呂焚きが僕の仕事だったんです。五右衛門風呂って知っていますか? 湯おけの下にかまどがあって、薪をくべて火を起こすんです。

 火を焚きながらも本はずっと読んでいました。シャーロック・ホームズのシリーズや、年の離れた兄の本棚にあったヴァン・ダインやクロフツ、アガサ・クリスティなど、全盛期と言われている時代のミステリー小説も読み漁りました。勉強もせずに1日1冊くらいのペースで本を読んでいましたね。

 大学1、2年生のころも、授業へ行かずに四畳半の部屋にこもってずっと本を読んでいました。毎月アルバイトをして稼いだお金がほとんど本に消えて、家賃も払えなくなるくらいでした。今ふり返るとよく卒業できたなと思います。

――卒業後、学校の先生になられたのですよね。なぜ先生になろうと思ったのでしょうか?

関連記事

登録から30日間無料!ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…?疑問への「答え」が見つかるウェブメディア 不登校オンライン お試し購読はこちら