中川翔子、不登校の親へ。「生きてくれること」が一番大切
2026年8月24日、東京都渋谷区の渋谷ヒカリエで「不登校生動画甲子園 2026」が開催されました(主催:不登校生動画甲子園実行委員会(TikTok Japan、認定NPO法人カタリバ))。今年のテーマは、「わたしが見つけた居場所」です。
審査委員長を務めたのは、自身も不登校を経験した歌手・タレントの中川翔子さん。最優秀賞には、13歳のcoco.112025さん(埼玉県在住。以下、ココさん)が選ばれました。
学校に行けずにいる子どもたちと保護者に、中川さんが今、伝えたいこととは。
イベントの終了後、中川さんとココさんに話を聞きました。ココさんからは、「母がどんなときも一番の味方」という言葉も。二人の言葉を通して、不登校の子どもにとっての「居場所」と、そばにいる大人にできることを考えます。
この記事では、中川翔子さんとココさんの、代表質問と不登校オンラインの独自質問へのコメントを掲載しています。
※コメントは文字起こしではなく、発言の趣旨を汲んで編集した内容です。
※受賞作品詳細・審査員コメントなどは、TikTok公式ウェブサイトの「TikTok、8/24に「不登校生動画甲子園 2026」授賞式を開催!今年のテーマ「わたしが見つけた居場所」で、cocoさんの作品が最優秀賞に決定し、TikTok LIVEで初の同時配信も実施」をご覧ください。
居場所のゴールは1個じゃない
代表質問:今回の大会を通して感じられたことをお願いします。
中川:初回(2023年)から参加させていただいて、昨年1回休んでまた今年参加したら、時代の進化をとても感じています。
今を生きる10代の子たちの瑞々しい感性があって、それぞれがリアルタイムで抱えている傷にちゃんと向き合い、見る人の心をハッと動かすような演出、映像、音、言葉選びなどを考えて動画を作ってくれた。その勇気が素晴らしいです。
この動画たちに出会えて、私も心を動かされました。不登校になったあのときの自分も、何かがまた救われたような気持ちになります。
今年のテーマは「わたしが見つけた居場所」です。大人でも「居場所ってなんだろう」と考えるところを、最優秀賞になったココさんの動画からは、「居場所は自分で見つけていくもの、変わっていくものなんだ。一個がゴールじゃないんだな」という、一つの大きな答えを見せていただきました。
今回の動画たちを通じて、これからまたたくさんの10代の皆が感化されて、来年以降も新しい動画を作ってくれるのかなと思います。素晴らしい作品たちに出会えて本当に幸せでした。
今までの自分を称えたい

coco.112025さん(ココさん)
代表質問:最優秀賞を受賞して、今の気持ちを聞かせてください。
ココ:今も夢の中にいるような感じで、すごく驚いてます。最優秀賞の発表があるまで、本当にすごく緊張していて。
最優秀賞と発表されたときに、動画を作っていたときの自分や今までの自分を、「本当によく頑張ったな」とすごく称えたいと思いました。
母がどんなときも一番の味方
不登校オンライン:最優秀賞の受賞にあたって、ココさんから、ご自身の保護者へのメッセージをお願いします。
ココ:自分の周りの人たちは、私にすごく親身に寄り添ってくれています。その中でも、母がどんなときも一番の味方でいてくれてます。
私は小学校1年生の頃から学校がすごく嫌だったんですけど、ずっと受け止めてくれて「大丈夫だよ」「学校行かなくていいんだよ」と言ってくれていたのは母です。
他に、父も祖父母もフリースクールの先生たちも、私をすごく肯定してくれていました。「こんなこともできるじゃん」などと褒めてくれていたのがとても嬉しかったです。
中川:めちゃくちゃ勉強になりますね。そう、肯定すること。しかもお母さんはきっと心から本気でそう言ってくれているんですよね、「褒めなきゃ」とかじゃなくて。
ココちゃんが日々成長して、本当の気持ちを言ってくれて、そして自分で道を選んでいく。そんな姿を見て、お母さんもサポートのしがいがあったと思うんじゃないかな。
子どもたちに対して嘘なく心から肯定していく、そんな言葉をいっぱいちゃんと言える大人になりたいなと思いました。「お母さんが一番の味方」と言ってもらえる母になりたいなってココちゃんを見て思いました。素敵な親子ですね。
中川さんからココさんの両親へ

中川翔子さんとココさん
不登校オンライン:中川さんからココさんの保護者の方にメッセージがあればお願いします。
中川:ココちゃんがこんな動画を作ってくださったっていうことを、お父さんお母さんは絶対に嬉しいしびっくりしたんじゃないかなと思います。
お家という居場所の中で、ココちゃんが「学校が合わない」となったときや、フリースクールに行く選択をするときには、親御さんが「こういう道もあるよ」と話すなど、サポートしてこられたんじゃないかなと思います。
また、悩みについて話すだけではなく、日々の何気ない会話も積み重ねながら、いろんな面で一番の味方であるように毎日頑張ってこられたんじゃないかなと思います。
「自分は何ができるかな」というのは、大人になっても分からないことだらけなんじゃないかなと思います。だけど、子どもたちは傷ついたりしながらも成長して、「なんとかなるよ」「なんとかするよ」と見せてくれる瞬間があるんだなと思います。
今回動画を作ってくれた全ての皆がすごいことをしてくれたんじゃないかなって思います。
私はココちゃんにはいつか本を書いてほしいなと思いますし、ご両親にも私がインタビューをしに行きたいなと思っています。
学校が苦しい子どもたちへ
代表質問:夏休み明け、学校が苦しいと感じている子がいらっしゃると思います。不登校の子、行きづらい子へのメッセージをお願いします。
中川:不登校の子どもたちの数が今とても増えているということは、ニュースを通じて知っています。
でも昔と違って、不登校がネガティブだけで終わらない、その時間を意味があるものに変えていく力を持った子どもたちも、とても増えているんじゃないかなっていうのは感じます。
学校がつらくて学校に行かない選択をしたその先に、その時間をどんなふうに生きるかということにちゃんと向き合っていく子たち、今悩みながら探している子たち、心が動いて好きになれるものを見つける時間に使ってくれている子たちも増えているのかもしれません。
この不登校生動画甲子園で出来上がった素晴らしい動画たちを見て何かを感じたら、言葉にしたり、気持ちに向き合ってみたり、新しい光の種を見つけてくれたりしたらいいなと思います。
今の10代だから人に伝えることができる、強い、素晴らしい力を持った言葉を、心の中にきっと見つけることができると思います。
どうか皆さん、毎日美味しいものをちゃんと食べて、ちゃんと寝て、そしてまた素晴らしい瞬間に出会ってほしいなと心から応援しています。
一番大切なのは生きてくれること
不登校オンライン:夏休み明けの不登校について、保護者の方へのメッセージをお願いします。
中川:毎日とにかく一番大切なのは生きてくれること、そして明日も生きてくれること、そして笑顔になってくれる瞬間です。
「その一つひとつの積み重ねの先に、居場所はたくさんあるし、これからどんどん見つかっていく。そして、あなただけの大切な価値がある」ということを、直接的な言葉だけではなく、伝え続けていくことが重要なのではないかと思います。
大人の方も、心の葛藤があると思います。私も親になりたてなので、皆さんと情報交換させていただいたり勉強させていただきたいなっていうのはすごく思います。
何よりも、大切な子どもたちの笑顔を守るということができるのも、大人の大切な生き方かなと思います。



