長男の不登校で絶望した私は「この時間を楽しく」に変わった
不登校の原因を「ことば」「食事」「住環境」の観点から一緒に紐解く「オカンの駆け込み寺®︎」代表の村上好さん。村上さんは、長男が高校2年生で不登校になったとき、「子育てに失敗した」と絶望していました。
最初は「なんとしてでも学校に行かせなければ」と考えていた村上さん。しかし、長男との日々を通じて、自分自身の価値観を見つめ直すようになります。
その後、次男と娘にも学校へ行かない時期が訪れます。そのときには、「この時間をどう有効に、楽しく使おうか」と考えられるようになっていました。
3人の子どもの不登校と、学校現場で多くの子どもたちに向き合ってきた村上さんが、不登校の子どもとの向き合い方と、その先に大切だと考えていることを綴ります。
長男の不登校で変わった私
不登校。皆さんは、どんなイメージをお持ちでしょうか。
「お先真っ暗」「将来詰んだ」「人生負け組」「引きこもり」――。
長男が不登校になった当時、私は毎日そんな言葉を頭の中でぐるぐるさせ、「子育てに失敗した」と絶望していました。
過去の私は、いわゆる「教育ママ」でした。
ちゃんと勉強して、いい学校を出て、一流企業に入れば安泰。そのためには私が「ちゃんと」育てなければ、と肩肘を張り、働きながら必死に子育てをしていました。
長男が高校2年生の1学期の終わり頃、「お腹が痛い」「頭が痛い」「気持ちが悪い」と日替わりで学校を休むようになりました。やがて休みは増え、とうとう学校へ行かなくなりました。
私は受け入れられず、「なんとしてでも行かせなければ」と叱咤激励を続けました。
そんな日々の中で息子から教えられたのは、「変わらなければならないのは息子ではなく、私だった」ということです。
そこに気づいてから、人に頼り、相談し、さまざまな出会いに助けられながら、長男は少しずつ元気を取り戻していきました。
振り返って、ここから整えればいい
その後、次男と娘にも学校へ行かない時期がありました。でも二人目からは、「この時間をどう有効に、楽しく使おうか」と考えられるようになっていました。
次男とは興味関心を掘り下げるホームスクーリングに没頭し、娘が「休みたい」と言った翌日には親子旅へ。そこで出会った多様な大人たちとの触れ合いが、子どもたちの力になっていきました。
3人の子ども、そして学校現場で多くの生徒と向き合う中で、不登校は一人ひとり違うと実感しています。
一方で、私が関わってきた子どもたちには、コミュニケーションや学習面でつまずきを抱えているケースも少なくありません。さらに丁寧に見ていくと、親子のことばかけ、食事、住環境など、日々の環境を整えることで変化が生まれる場面も多く見てきました。
だから私は、「育て方が悪かった」と親を責めるのではなく、「一度振り返って、ここから整えていけばいい」と伝えています。
「どう過ごすか」でその先は変わる
不登校の子どもたちは、可能性の塊です。
不登校になったこと以上に、その時をどんな環境で過ごし、親子がどう受け止めるかで、その先は変わっていく。
不登校になっても大丈夫。大切なのは、その後です。
増え続ける不登校を、家庭だけの問題にしないために。家庭、学校、支援団体、地域が縦横につながり、子どもたちの「その先」を一緒につくっていくことが、今必要だと思っています。
村上好(「オカンの駆け込み寺®︎」代表)
イベント「ポジティブ不登校のすゝめfes vol.3」のご案内
執筆者・村上好さんが実行委員長を務める『ポジティブ不登校のすゝめfes vol.3』が開催されます。詳細は以下をご参照ください。(編集部)
■イベント概要
- 名称:ポジティブ不登校のすゝめfes vol.3
- 日時:2026年10月18日(日)10:00~16:30
- 会場:大田区民ホール・アプリコ 展示室(東京都大田区)
- 参加費:無料
- 参加方法:出入り自由。一人、親子、家族での参加可
- 主催:ポジティブ不登校のすゝめfes実行委員会
- 実行委員長:村上好(「オカンの駆け込み寺®︎」代表)
- イベント詳細&クラウドファンディングは、CAMPFIREウェブサイト内の「不登校のその先に希望を。10年続くフェスを育てたい!」をご覧ください。
■主な内容
- 不登校経験者の20代の若者によるトークセッション
- 元不登校・ひきこもり経験を持つお笑い芸人「キラーコンテンツ」による漫才
- 村上好さんによる講演「不登校の出口戦略」
- 不登校支援に関わる団体・活動者によるブース出展



